TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。6月9日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、経済ジャーナリストの磯山友幸さんが“消費税減税”について述べました。

◆壊滅状態の消費、今後さらに悪化?

ドイツでは新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた経済を立て直すため、日本の消費税にあたる付加価値税の減税などを盛り込んだ、約16兆円規模の追加の経済対策を取りまとめました。これを受け、麻生財務大臣は消費税率について、「少子高齢化で長期的に最大の問題で、社会保障費をみんなで支え合う観点から、消費税が財源として位置付けられている」とし、引き下げることは「考えていない」と述べました。

先日発表された「家計消費支出」はマイナス11%とこれまでになく下落。昨年の消費増税時に大幅に落ち、その後も低迷していましたが、磯山さんは「ここにきてさらに悪化した」と指摘します。

4月は登録車販売数やインバウンド消費など、いずれも壊滅状態ですが「4月で底を打ったかと言えば、そうではない」と磯山さん。5月の登録車販売数は4月以上に悪化し、「収入が減っている人はまだ一部かもしれないが、これから大企業の社員もボーナスなどが減ると、さらに消費が悪化する」と磯山さんは危惧します。

◆消費減税のタイミングは「今じゃない!」

前述の通りドイツでは消費税(付加価値税)を下げましたが、「これは景気対策というよりも家計支援の側面が強い」と磯山さんは言います。減税の他にも子ども手当の追加、電気代の引き下げなどを行い、まずは家計の負担を軽減し「おそらく景気回復期になったらさらに税率を下げるのではないか」と予想。

日本でも消費税減税の声が挙がっていましたが、「4月に下げておけば、10万円を配ろうとして届かないよりは(コロナ対策として)即効性があったかもしれない」と磯山さん。現在は野党のみならず与党・自民党からも減税、しいては消費税0%という提言もありますが、磯山さんは「日本は消費税が10%しかない。それを一気にゼロにしてしまうと次の手がない。手を打つにしてもタイミングが大事」と声を大にします。

現状、給付金やさまざまな手当が用意され、それに加え消費税率を下げるとカードを切り尽くしてしまうだけに、「もう少し待って消費が戻ってくる過程で、それを底上げするために使ったほうがいい」と主張し、まずはコロナ終息が優先と訴えます。

一方で、今後数年はインバウンド消費も期待できないだけに、経済の見直しが必要となりますが、磯山さんは「完全に経済の形、消費の形が変わると思う」と言い、「それに対応したビジネスモデルを、企業は知恵を絞って考えていると思う」と推察。

公認心理師の小高千枝さんの周囲では、コロナ禍でも安定した給料を得ている人はお金が貯まり、不安定な収入の人はお金が減っているそうで、そんななかでどこに焦点を当てるべきか困惑気味。また、消費税に関しても、減税となるとシステムの変化にコストがかかるだけに「結論は出ないですね……」と戸惑っているようでした。

コロナ禍も落ち着き、日米ともに株価が回復・維持され、一部では資産家がより資産を増やすなど格差がさらに開くなか、MCの堀潤は「実体経済と金融を中心とした経済の乖離などが今後どんな世界をもたらすのか……」と案じると、磯山さんも「3年、4年のスパンで見ると、経済がどう動くのかは読みにくい」と今後の動向を懸念していました。

番組では、視聴者に「消費税は下げるべきだと思いますか?」というテーマで生投票を実施。結果は以下の通りです。

◆消費税は下げるべきだと思いますか?
すぐ下げるべき……2,340票
コロナ終息後下げるべき……240票
下げるべきではない……621票

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

ドイツが消費税減税 日本は引き下げるべきか?


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