●SUVテイストを強調しつつ「兄弟車」ベルランゴと異なる味付け!?

以前お伝えしたように、シトロエン・ベルランゴに続き、プジョー・リフターに試乗する機会がありました。おおざっぱにバッヂ違いの兄弟車といってしまえば、そうなのですが、若干ながら乗り味に多少の違いがありました。

プジョー リフター
プジョー・リフターのエクステリア

シトロエン・ベルランゴ(デビュー・エディション)は、全長4405×全幅1855×全高1840mm。一方のプジョー・リフター(デビュー・エディション)は、全長4405×全幅1850×全高1890mm。

ホイールベースは共に2785mmとアナウンスされています。なお、車両重量はベルランゴが1590kg、リフターが1630kg。

驚くのは、リフターの方が全高が50mm高くなっている点。ボディ下部は黒いクラッチングで覆われていて、よりSUVテイストが強調されています。

1.5Lのディーゼルターボは、130PS/3750rpm、300Nm/1750rpmというアウトプットで、ベルランゴともちろん同値。ターボラグが比較的分かりやすく、慣れるまで繊細なアクセルコントロールが必要になります。

慣れてくると、意外に走るな!! と思わせてくれる力強さを堪能できます。

プジョー リフター
プジョー・リフターのリヤビュー

また、トランスミッションは8ATが組み合わされています。日本車のようにとにかくウルトラスムーズであることを主眼に置いたのではなく、変速マナーは、加速、減速時共に抑揚が利いていて、リズム感のある変速が好印象。

また、こうした開口部の大きなMPVにかかわらず、静粛性の高さも長所といえます。

プジョー・リフター
プジョー・リフターの1.5Lディーゼルターボ

ベルランゴと同様に、大きめのボディを豊かなトルクでゆったりと加速させるエンジンは、高速巡航も容易にこなしますが、ややスローなハンドリング、大きめのロールなどにより、飛ばすよりもゆったり流したくなる気分になります。

それでも首都高速くらいであれば、流れを容易にリードできる走りを披露するなど、俊敏な回頭性でなくても粘っこいスタビリティも感じられ、心地よい走りが可能です。ロールは多少許すけれど、収まるのは速く、コーナリング時の姿勢はあくまで安定しています。

プジョー・リフター
抜群の開放感を誇るプジョー・リフターのインパネ

リフターの乗り心地は、空荷だとベルランゴと同じように、基本的にピッチングや上下(垂直方向)を中心とした挙動が感じられ、低速域では左右方向にも揺すぶられるようなシーンもありますが、バン由来のMPVと考えると、納得できる範囲内。

速度が高まるとこうした動きが抑制され、フラットライド感が強まりますから、バカンスの国らしく、ロングドライブで快適性を発揮するセッティングなのでしょうか。荷物を積み込めばもう少しドシッとした乗り味になりそうです。

プジョー・リフター
プジョー・リフターのタイヤサイズは215/65R16

ベルランゴと意外に異なるのが乗り味で、先述した瑕疵はベルランゴの方がより顕著に感じられます。逆にいうと、全高の高いベルランゴの方が乗り心地は比較的良好。サスペンションストロークの差なのかセッティングが違うのかは判然としません。

装着タイヤは、リフターがオンロードSUVタイヤ(オールシーズン)を謳うミシュランの「ラティチュード ツアーHP」。タイヤサイズは215/65R16。

プジョー・リフター
プジョー・リフターのフロントシート

一方のベルランゴは「ミシュラン・エナジーセイバー」の205/60R16タイヤを装着していました。リフターの方がタイヤ幅(断面幅)がワイド。こちらの方がよりオンロード向けのタイヤであるはずですが、オールシーズンタイヤの方が角の取れた乗り味になることはよくあります。

とはいえ、両車の間に「大差」といえるほどの差はなく、個体差の可能性も完全には否定はできません。2020年秋にも導入限定車に続き、カタログモデルが登場する予定とのことですから楽しみです。

(文/写真 塚田勝弘)

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