1月23日は22年前(1999年)に61歳で亡くなったジャイアント馬場さんの誕生日。存命であれば83歳。2月4日には後楽園ホールにて「23回忌追善興行」が行われるなど、現在もアントニオ猪木氏と並んで日本プロレス界のアイコンであり続けている。

 さて、ここからは敬称略。プロレス界における功績は語りつくされている感もあるので、やや変化球として「映画スターとしてのジャイアント馬場」について考えてみたい。

 プロ野球の名門・巨人軍を経て、プロレス転向を果たした馬場だが、209cmの巨体は、映像の世界にとっても魅力的な人材だったはず。


 実際、巨人軍在籍時代にマーロン・ブランド主演の米MGM映画『八月十五夜の茶屋』(ダニエル・マン監督)から出演オファーを受けていたが断ったことを明かしているし、全日本プロレスを率いていた77年にもロジャー・ムーア主演の『007/私を愛したスパイ』(ルイス・ギルバート監督)に、殺し屋ジョーズ役での出演オファーを断っている。馬場が断ったことで、ジョーズ役は身長218cmの怪優、リチャード・キール(2014年に没)が演じている。

 馬場が俳優になったとしても、オファーが来そうな役柄はジョーズ役同様に、大体の予想がつく。実際、馬場より先に、黎明期の日本プロレスに在籍していた身長203cm、元大相撲力士で台湾出身の羅生門綱五郎(卓詒約)も、黒澤明監督の『用心棒』(昭和36年・東宝)で悪役(丑寅の用心棒かんぬき)や、実写版の『鉄腕アトム』(昭和34年・フジテレビ)でフランケン役などを演じていたものだ。

日本未公開のハリウッド映画

 馬場は俳優でなく、プロレスの道を選んで正解だったはずだが、意外やプロレスでデビューするかしないかの時代に、日本未公開のハリウッド映画に出演していたことをご存じだろうか?

 その映画とは61年8月15日に米国で公開された20世紀FOXの『MARINES,LET’S GO』(ラオール・ウォルシュ監督)なる作品。朝鮮戦争中に休暇をもらった海兵隊員が、日本にやってきてハメを外しまくるというドタバタコメディ。日本でハメを外しまくった海兵たちは、やがて戦闘の最前線に呼び戻され、そして……と、典型的な「おもしろうて、やがて悲しき~」な物語だ。

 日本未公開のため、邦題は存在せぬが、もし日本公開されていたら、『行くぜ!海兵隊』とでもなっていたことだろう。

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