[20日 ロイター] – 中盤の東南アジア株式市場では、マニラ市場が2カ月ぶりの高値に上伸した。新型コロナウイルスの制限措置の緩和でリスク選好が高まった。一方バンコク市場は半年ぶり安値近辺の水準を維持。反政府抗議運動がエスカレートすることへの懸念から売られた。

東南アジアで特に新型コロナ感染拡大の打撃を受けたフィリピンでは、マニラの夜間外出禁止時間帯が短縮され、自宅待機措置も緩和された。同国では先週、不要不急の海外旅行の禁止措置が解除されたばかり。

0431GMT(日本時間午後1時31分)時点でマニラ市場の主要株価指数PSEiは1.74%高。8月19日以来の高値を付けた。消費者関連の優良株が同指数の上昇を主導している。

フィリピン下院で16日、2021年予算案が可決されたこともセンチメントを改善した。予算案は、コロナの前はアジアで特に成長していたフィリピン経済の回復を支援する内容となっている。

PSEiを押し上げたのはファストフード運営大手ジョリビー・フーズ(9.51%高)、複合企業GTキャピタル・ホールディングス(5.13%高)、LTグループ(4.44%高)。

バンコク市場のSET指数は0.45%安。前日比プラス圏とマイナス圏を行き来する展開。バンコクでは19日、反政府運動参加者ら数千人が街頭に繰り出した。5人以上の集会を禁止する措置を5日連続で無視しており、市場は引き続き神経をとがらせている。

フィリップ・セキュリティーズ・タイランドのアナリストらは、裁判所が逮捕・勾留されていた反政府運動参加者19人の保釈を許可するなどポジティブな動きも一部では見られるが、反政府運動が長引くリスクは残っていると述べた。

CGS―CIMBリサーチのアナリストらは「政治的不透明感の高まりを織り込んでいたが、現在の政治状況は予想より悪い」と指摘

「タイには事実上外国人観光客はいないが、政治的混乱の拡大は国内の旅行を抑制する。この困難な時期において国内旅行が状況の厳しさを幾分和らげると予想している観光業界に追い打ちをかけるだろう」と説明した。

東南アジアでは大半の株式市場が下落。米景気刺激策の成立をめぐる不透明感が続いていることや、欧州で新型コロナの1日当たりの新規感染者数がこれまでで最高水準になっていることが、投資家を高リスクな取引から遠ざけた。

クアラルンプール市場の総合株価指数KLCIは0.13%安、ジャカルタ市場の総合株価指数は0.38%安。 シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)は0.60%安。特に値下がりしたのは陸上交通大手コンフォートデルグロ(2.7%安)、政府系複合企業ケッペル・コープ系列の不動産投資信託(REIT)のケッペルDC・REIT(2.3%安)、パーム油大手ウィルマー・インターナショナル(2.27%安)。 (アジア株式市場サマリー)

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