Go Toトラベルキャンペーンが7月22日から始まった。新型コロナウイルス感染症の拡大により疲弊していた旅行・観光業界が復興に向けた一歩を踏み出すことが期待される。ただ、キャンペーン開始前に感染が再び拡大しつつあり、当面は東京都が除外されるなど、一足飛びに復興へまい進するというわけにはいかないようだ。そんな中、キャンペーン事務局・ツーリズム産業共同体の一角を占める全国旅行業協会(ANTA)の有野一馬専務理事に話を聞いた。有野専務理事は、Go Toキャンペーン下における業界および地域活性化と感染症対策の両立を強調した。

ウィズコロナ時代の旅を確立

―県内から県境を超えた旅行へ、そしてGoToトラベルキャンペーン(以下Go To)が始まりました。東京では新規感染者の増加が続く中、旅行再開にあたり医療従事者にはどのようなことを伝えたいですか。

本年2月以来、国内感染者の増大の中で、医療従事者の皆さんには献身的に対応していただいていることにたいへん感謝しております。緊急事態宣言の実施とその後の解除によって「県をまたいだ移動」が緩和され、東京などの感染者数が再び増加している中で、旅行業界は医療の専門家のご意見を踏まえてウィズコロナに対応していかなければなりません。

そのためには、感染症専門家の監修を経て作成された「旅行業における新型コロナ対応ガイドライン」と「新しい旅のエチケット」による感染防止対策を徹底して行い、医療従事者の皆様の負担増につながらないようにすることが必要です。

―移動や集会を自粛するなど、観光・旅行にとって本質的な活動が制限されています。ウィズコロナの時代をどのように捉えていますか。

お客様が安心して旅行に出掛けていただくためには、ウィズコロナの時代に見合った感染防止と両立する旅行のあり方が必要不可欠です。

そのため、専門会会議の提言に留意してJATA・ANTAは、5月14日に「旅行業における新型コロナ対応ガイドライン」を公表し、旅行業者の従業員、お客様向けの当面の対策をとりまとめました。

その後、政府の段階的緩和として、6月19日からの「県をまたいだ移動」が開始されるにあたり、旅行、宿泊、交通機関、観光施設などの団体が協力して「旅行連絡会」を設け、旅行者視点での感染防止のための留意点を「新しい旅のエチケット」として取りまとめ、お客様への周知に取り組んでいます。

ANTA・有野一馬専務理事

また、宿泊団体の皆さんもガイドラインを作成し、宿泊施設へのチェックインの際に、宿泊者全員の検温と本人確認を実施されるなど積極的に取り組んでおられます。

私ども旅行業界としては宿泊施設などにおける取り組みについて旅行者の皆様にご理解・ご協力をいただくよう努めていかなければなりません。

(トラベルニュースat 20年7月25日号)

(次の記事)感染拡大予防を徹底 Go Toで旅行会社の役割、ANTA・有野専務理事に聞く(2) 新しい旅のエチケットを周知

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