[大分県別府市]

車椅子の詩人豆塚エリさんと別府市民出演のMVを公開 https://youtu.be/zqDCwwjpPvo

 大分県別府市では、世界一“あたたかい”おもてなしを掲げ、市民でその想いを歌い継ぐオリジナルアンセムソング「太陽のうた」を制作。このオリジナルソングのミュージックビデオとして、別府市在住で詩人として活動する豆塚エリさんと別府市民25名が出演するWeb動画を4月26日(月)より、公開いたします。


■Afterコロナの別府のあり方を見据えて
 現在、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、世界的に観光産業が大きな打撃を受けています。働く人の9割近くが宿泊業や飲食業を含むサービス産業に従事し、名実ともに観光都市である別府市においてはその影響は大きく、2020年9月には「来てくれとは言えないけどお客様を待っています」という複雑な観光都市の思いを訴える「別府温泉 おもてなし再開」企画などを展開してまいりました。

 その一方、第3波・第4波と新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、なかなか本格的な「おもてなし再開」に至らない状況が続く中、改めて観光都市別府のこれまでを振り返り、これから未来にむけてどんな“おもてなし”ができるのかを検討する中で、今回の世界一“あたたかい”おもてなしというテーマが出てまいりました。

■背景~障がい者とそうでない人がともに交わり生きてきた別府市
 別府市は、世界一の温泉湧出量を誇る「別府温泉郷」を擁するとともに、障がいのある人とそうでない人とがともに交わり、生きる街でもあります。別府市には、現在全人口の約1割に近い8,820人の障がい者(※1)の方が市民として生活されています。そして別府市には、障がいのある人とそうでない人がともに暮らし、生きることがあたりまえのものとして根付く歴史的な土壌がありました。
※1:令和2年3月31日時点、別府市に住民登録のある手帳所持者数
太陽の家 外観

 1965年、東京パラリンピック(1964年11月)の日本選手団団長を務めた中村裕博士によって、別府市に日本の障がい者就労支援の草分け的存在「太陽の家」が開設されました。「太陽の家」は“保護より機会を”“世に身心障がい者はあっても仕事に障がいはあり得ない”を理念に、施設内で閉じた生活を送るのではなく、仕事や地域と積極的に関わることを目指した施設です。「太陽の家」の敷地にはスーパーマーケット、銀行、クリニック、スポーツセンター、温泉(公衆浴場)などが地域にも開かれた形で運営されており、「太陽の家」で働く人と地域の人が日常的に関わりながら暮らしています。さらに、2020年7月にはこうした理念やこれまでの歴史を伝える場所として、創設者の中村博士の資料などを収めた「太陽ミュージアム」が開設されました。
 こうした背景もあり、別府市では駅や病院といった公共施設だけでなく、温泉や宿泊施設、遊興スポットなど様々な場所が、ユニバーサルなデザインで設計され、障がいのある人とそうでない人の交わりが日常として根付いています。温泉施設においては、NPO法人や市民の有志団体による障がい者への温泉入浴サポートも活発に行われています。

■すべての人におもてなしを届けたいという想い
 東京都福祉保健局による「障がい者の生活実態」(※2)によれば障がいを持つ人が「障がい又は難病のためにあきらめたり妥協したこと」として最も大きいのが「旅行や遠距離の外出」となっており、特に身体障がい者・難病患者においては全体の半数近い人がこの回答を選択しています。一方で、2012年に観光庁が旅行業者向けに実施した調査(※3)ではユニバーサル・ツーリズム、バリアフリー旅行に積極的と回答した事業者は全体の16%にとどまり、「必要性は感じているが、どう取り組めばよいのかわからない」と行った受け入れ事業者側の課題が明らかになっています。
※2:東京都福祉保健基礎調査「障がい者の生活実態」(平成25年度版) https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kiban/chosa_tokei/zenbun/heisei25/index.html
※3:観光庁「ユニバーサルツーリズムにおけるサービス提供に関する調査」(平成24年7月発表)  https://www.mlit.go.jp/common/000999235.pdf

 こうした現状に対して、別府市としては「障がいの有無・性別・世代・国籍に関わらずすべての人にむけておもてなしを届けたい」と考えています。そしてその想いを観光産業従事者が9割を占める「市民のみなさまと共有したい」という想いから、今回のテーマである「世界一“あたたかい”おもてなし」そしてそれを共有するためのアンセムソングの制作に至りました。

■豆塚エリさんとともに作り上げたアンセムソング
 アンセムソングのタイトルは「太陽のうた」です。この歌は、すべての人に向けたおもてなしの実現にむけて、実際に別府で車椅子での生活を送る豆塚さんにインタビューをしたことから生まれました。
2011年8月、重度障がいを負い病院を転々とした後、別府市荘園にある国立障がい者センターに入所した豆塚さん。そこで感じたやさしさや思いやりの数々が心の支えとなり、その後別府市民となることを決意されました。 “別府の人たちは、よそ者だった私をあたたかく迎え入れて癒やしてくれました。誰にでも分け隔てなく注がれる温かい愛情はまさに太陽のようなもの”とその時の思いがタイトルにも込められています。
 また、観光業が打撃を受け、ソーシャルディスタンスの中で孤立感を深める人も多くなる中で、かつて自分を救ってくれた別府の街の人たちにむけても“独りじゃないよ。皆で助け合ってなんとかやっていこう”という想いを伝えたいという豆塚さんの声を受け、We Are You(湯~)という歌詞が生まれました。
 この歌は今後、別府市・事業者・市民が共通のおもてなしの心を持って、広く旅行者を受け入れるための“アンセムソング”として、4月24日に行われたオリンピック・パラリンピック聖火リレーのセレモニー等様々な場所で活用してまいります。

豆塚エリさんプロフィール
1993年、愛媛県生まれ。16歳のとき、 飛び降り自殺を図り頸髄を損傷、現在 は車椅子で生活する。2011年8月から 大分県別府市に移住。 出版社こんぺき出版を営み、詩や短歌、 短編小説など精力的に執筆活動を行な うほか、テレビ番組でコメンテーター を務めるなど、幅広く活動中。
太陽のうた

■別府市民出演のミュージックビデオの制作
 今回、市民とともにこの想いを共有し、別府を訪れていただきたいすべての人にむけて住む人も訪れる人もあたたかい気持ちになれる街であることを発信していくためにミュージックビデオを制作しました。出演するのは、詩人の豆塚エリさんと総勢25名の別府市民のみなさまです。別府市在住で日常的に車椅子を利用する豆塚さんが、別府駅にはじまり、温泉や展望台といった実際の別府市のバリアフリー対応の観光スポットを巡りながら、それぞれの場所で市民と交わる姿を描いています。
 別府市では、今後もダイバーシティの実現に向けた取組の一つとして、ユニバーサルデザインを先導的に進めてまいります。
【別府駅】
【グローバルタワー】
【べっぷ駅市場】
【太陽の家ミュージアム】
【不老泉】
【湯の里葉山】

【コンセプトムービー概要】
タイトル:別府市 “太陽のうた” ~We are you~
公開日:2021年4月26日(月)
URL:https://youtu.be/zqDCwwjpPvo
制作主体:別府市

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(2021/04/26-13:16)

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