第3種のNinNinが転職サービス開始、旅行業のDX促進も-代表取締役の横田啓介氏

旅行会社のDX促進と業務の効率化に注力

業界外転職をチャットでサポート

  • 2020年11月25日(水)

代表取締役の横田氏
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19、コロナ)により旅行会社は大きな被害を受けているが、なかでも被害が甚大なのが海外旅行を主に扱っていた会社だ。それぞれ国内旅行の販売にシフトする、オンライン販売に注力する、MICEに力を入れる、など対策をしているが、2018年から海外旅行をLINEのチャット経由で販売していた第3種旅行業のNinNinは、旅行業界を中心とした転職サービスという新しい事業に乗り出した。加えて、これまでの経験を活かして旅行会社のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に貢献したいと語る、同社代表取締役の横田啓介氏に話を聞いた。インタビューは11月16日に実施した。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

-まずは旅行会社を立ち上げた経緯を教えてください

横田啓介氏(以下敬称略) 大学を卒業してDeNAに入社後、ゲームの企画や新規ゲームのプロデュース、新卒の育成などを担当していた。2015年8月に同社を退社した後、同僚だったエンジニアの藤原聡王とともにNinNinを設立し、16年からLINEを使ってチャットでやり取りしながら旅行相談に応える「TabiTabi」サービスを開始した。17年に第3種旅行業を取得し、18年から海外旅行を販売している。

 創業当時はLINEが普及し、LINEのチャットボットを自由に開発できるAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)の開放が進んでおり、チャットを使ったビジネスに挑戦しやすかった。また、AI技術が進化するなか、AIを活用すれば他社よりもサービスの価値を高められると考えた。

 チャットで何か事業を展開しようと考えたとき、エージェントが介在しやすい旅行、人材、不動産業界でなら可能だと思った。このうち旅行業界については、当時はエクスペディアなどの大手OTAがチャットを使った相談サービスを実施していたが、旅行会社がチャットを活用して旅行商品を販売しているケースはほとんど見当たらなかった。こうした市場の環境から、旅行業に参入できると考えた。

-コロナが海外旅行専業の貴社に与えた影響は大きかったと思います

横田 創業以来順調に事業を拡大してきたが、コロナの影響は大きかった。海外旅行を販売していたこともあり、売上はゼロになってしまった。現在は新規のお問い合わせの対応を停止し、旅行業のDXの推進や業務の効率化にフォーカスしている。

 資金繰りについては、日本政策金融公庫と信用保証協会の制度を使い、借換を含め約1.5億円の資金を調達した。また、60名ほどいた従業員を整理し、オフィスも無くした。現在は完全にリモートワークに切り替えている。加えて役員報酬の減額などを実施し、総コストを従来想定の十分の一まで削減した。


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