黒川温泉郷・三十軒の宿が一つの旅館

熊本県観光で全国に知られているスポットは、加藤清正の熊本城と水前寺公園、そして阿蘇山である。2018 年の観光入込数は865 万人で23 位であるが、インバウント観光は101 万人で17 位と高くなる。そしてその大部分は熊本市と阿蘇地域に集中する。外国人に人気のある阿蘇地方にユニークな黒川温泉郷がある。この温泉は当県の阿蘇郡南小国町にあり、緑豊かな山々に囲まれ、30 軒の旅館が集まっている。高速道路からも駅からも遠い、田舎の温泉街である。ここでは、30 軒の宿と里山の風景がすべてを「一つの旅館」と考えて経営している。これを「黒川温泉一旅館」と言っている。一つ一つの旅館は「離れ部屋」。旅館をつなぐ小径(こみち)は「渡り廊下」と考えており、温泉街全体の風景がまるで一つの旅館のように自然に融け込んでいる。江戸時代からの古い歴史があるが、2003 年には入込数120 万人を記録し、最近でも当時の勢いが戻りつつある。カナダ人の観光案内人が書いた、外国人の見た日本の風景の中で、42 番目に好きな観光地として紹介されている。

県民所得は全国24 位

熊本県の面積は7409.46km2で全国15 位と、宮崎県より小さく、宮城県より大きい。人口は177.0 万人で全国23 位。鹿児島県より多く、三重県より少ない。年齢構成を見ると、14歳以下の幼年人口は13.3%、15 ~ 64 歳の生産年齢人口は56.0%、65 歳以上の老年人口は30.7%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は4.6 兆円で全国24 位。一人当たり所得は261.3 万円であり、全国で佐賀県に次いで39 位となっている。産業別構成比を見ると、第1 次産業は3.5%、第2 次産業は26.8%、第3 次産業は69.7%で、全国平均と比べると第1 次産業比率が高い。工業出荷額は2.8 兆円で全国30 位、人口当たりは159.8 万円で全国36 位となっている。

ホテル・旅館数は平均を下回る

飲食店数は14 年で7696 店。内訳を見ると、食堂・レストランが794 店で10.3%、専門料理店が2118 店で27.5%を占める。その中で多いのは中華料理店の647 店で8.4%を占める。次いで日本料理店が614 店の8.0%と続いている。そのほか、すし店が261 店(3.4%)、そば・うどん店が295 店(3.8%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは1726 店(22.4%)、酒場・ビアホールは1662 店(21.6%)と多く、両者で44.0%を占める。以上のほか喫茶店は483 店(6.3%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は338 店(4.4%)である。09 年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は889 店である。ホテル・旅館の施設数は18 年で1200 軒、客室数は2 万6923 室で、2010 年からの伸び率をみると、全国の-12.6%に対して当県は-14.2%の伸びで、平均を下回っている。

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