関西企業はM&Aに慎重(写真はイメージです)

M&A Online編集部がM&Aデータベースで調べたところ、2020年1-6月の地域別M&Aは関東が活発だったのに対し関西は低調で「東高西低」だったことが分かった。 

関東は、子会社などの企業や事業を売却する「売り手」、それら企業や事業を買収する「買い手」ともに増え、売買される企業や事業である「対象」も増加した。 

これに対し関西は「売り手」「買い手」「対象」ともに減少。経済の地盤沈下が言われて久しい関西圏で、地域活力の一段の低下とともにM&Aに慎重な姿勢をとる関西企業の姿が浮かび上がってきた。 

コロナ禍の中、M&Aに対する姿勢の違いがコロナ後の業績や経済の明暗を分けることになるかもしれない。 

九州・沖縄も前向き 

全上場企業に義務づけられた東証適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)を基に集計した。 

2020年1-6月のM&Aは406件で、1-6月としては2009年(439件)以来11年ぶりの高い水準となった。M&AデータベースはM&A1件ごとに「売り手」「買い手」「対象」の所在地を入力しており、それぞれの項目で件数を検索した。 

その結果、関東は「売り手」が2019年の149件から2020年には167件に増加。「買い手」も250件から267件に、「対象」も189件から243件に増加した。 

これに対し関西は「売り手」は35件から24件に、「買い手」は58件から42件に、「対象」は53件から45件にいずれも減少した。「売り手」「買い手」「対象」のすべてが減少したエリアは関西だけだった。 

このほかのエリアでは九州・沖縄で「対象」が減ったものの「売り手」「買い手」ともに増え、M&Aに前向きな姿が見られた。 

また愛知県を含む東海では「売り手」「買い手」ともに大幅に減少したものの「対象」は微増となった。 

さらに海外企業が絡むM&Aについては「売り手」「買い手」「対象」ともに大きく減少しており、コロナ禍の中、売買交渉自体が難しかったことが想像される。

【2020年1-6月M&A件数(406件)】
※()内は2019年1-6月M&A件数(395件)
※「買い手」「売り手」は企業や個人。「対象」は買収(または売却)される子会社などの企業や事業
※  赤字は2019年よりも件数が増えた項目

  買い手 対象 売り手
北海道 6(6) 6(5) 2(4)
東北 0(1) 8(9) 7(4)
関東 267(250) 243(189) 167(149)
北陸・甲信越 10(7) 10(17) 2(8)
東海 19(30) 17(16) 9(14)
関西 42(58) 45(53) 24(35)
中国 4(2) 6(11) 5(5)
四国 6(2) 3(4) 1(3)
九州・沖縄 16(14) 13(16) 7(5)
海外 15(17) 52(72) 23(37)
非公表 21(8)
3(3)
159(131)

文:M&A Online編集部

シャープがコロナ対策で不足する「N95」マスクを作らない理由

シャープがコロナ対策で不足する「N95」マスクを作らない理由

新型コロナウイルス感染症の拡大で、医療機関ですらマスク不足に悩まされる事態に陥っている。とりわけ深刻なのはN95マスク。政府も深刻なマスク不足を受けて新規参入を呼びかけている。これに応じたのがシャープ。だがN95マスクは生産しない。なぜか。



クレジットソースリンク