ことし活躍が期待される人や、新たな挑戦をする人を伝える「ことしにかける」です。
赤字が続き、3年前に民営化された南紀白浜空港。
民間の空港運営会社は、地域を発展させることで飛行機の利用者を増やし、経営を改善させるという戦略を打ち出しています。
会社のキーパーソンに、ことしにかける思いを聞きました。

※詳しくは動画をご覧ください。
 データ放送からはご覧いただけません。

岡田信一郎さん(50)は、空港の運営会社、「南紀白浜エアポート」の社長を務めています。
ことし春の開業をめざして、新ターミナルの建設工事が進んでいます。
いまは羽田空港との間に1日3往復が運航されている南紀白浜空港。
2機の旅客機が同時に搭乗手続きを行えるよう拡充されます。
土産物店や飲食店なども充実させ、飛行機を利用しない人でも立ち寄って楽しめるスポットにする構想です。
「人が人を呼ぶような環境をつくりたい。飛行機は使わないけれども、白浜空港に寄って帰ろうかという、そんな動線をつくれるようにしたいなと考えています」。

東京のコンサルティング会社の共同経営者も務める、企業再生のエキスパート。
毎年3億円程度の赤字を出してきた空港の運営を任された岡田さんは、地域経済を活性化させることで空港の利用者を増やそうと考えています。
「空港を拠点とした地方創生。地域が発展することによって、結果として空港が発展する」。

なぜ地域の発展なのか?。
利用者の多くは、関東からのビジネス客や観光客です。
例えば、週末の朝の羽田からの便。
去年11月以降は満席に近い状況です。
しかし、白浜からの折り返し便は、半数ほどが空席となっています。
そこで地域を発展させることで需要を増やし、地元の人たちに羽田への便に乗ってもらうことがねらいです。
取り組みのひとつが、新技術を試す場として空港を活用することです。
こちらは、ドライブレコーダーを使って滑走路を点検している様子。
滑走路に傷がついていないか、映像をAIが解析します。
大手電機メーカーとの実証実験をへて今年度から運用がスタートします。
国内の複数の空港で試験的に導入されているほか、海外からも問い合わせがあるといいます。
ターミナルでは、人がはき出す二酸化炭素の量から、室内の密の度合いを測定します。
実験を通じて製品化することができれば、地域経済に貢献できると考えています。
「技術関係、テクノロジー関係、IT関係を呼び込んでいるわけですけども、技術は持っている、でもそれは実験室の技術であって、これを社会に適用したいという企業はたくさんあるんですよね。社会実装の場として、この町、和歌山の地を使っていただいて、ある意味技術のショールームとすることによって、地域の活性化にもつながるし、人の呼び込みにもつながる」。

地元企業の経営支援も行っています。
去年2月、東京にある副業支援の会社と業務提携。
都市部の人材を地元企業に紹介し、生産性向上や新事業の立ち上げなどを後押ししようと考えたのです。
現在、地元企業4社で都市部からの人材6人が活躍しています。
食品会社では商品の販売戦略の策定、温泉旅館では新たな宿泊予約システムの導入につながりました。
「自分の例えばマーケティングとかPRのスキルを、地方貢献に使いたいという方が、非常に都市部にいらっしゃるので、来ていただく。地域の企業にとっても、特にそのPRだったり、新規事業開発だったりとか、こういった部分は、都会の都市部と地方との知見の格差が非常に大きいので、これを持ってくることで、地域の企業もぐっと生産性が上がって成長する」。

最後にことしにかける思いを聞きました。
「コロナの感染状況はきちんと注視しながら、それで様子見ながらではありますが、和歌山にとっては非常に大きなチャンスである。都会と地方のあり方を見直す大きな機会でもあると思うんですよね。責任もあるわけですけどね。そこが、楽しみでもあり、大きなチャレンジでもあり、やりがいでもあるかなと捉えて取り組んでいます」。

●岡田さんは、民営化する前の年に16万人だった利用者数を、20年間で30万人にまで伸ばして経営を改善し、全国のモデルケースにしたいということです。

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