新型コロナの影響ですべての国際線を運休していた、LCC=格安航空会社のピーチ・アビエーションは、25日、およそ7か月ぶりの国際線として台北便の運航を再開しました。
ただ、ほかの路線の再開のめどはたっておらず、厳しい状況は続いています。

新型コロナの影響で、関西空港では国際線のほとんどが運休し、先月までの半年間で、国際線の旅客数は、前の年のわずか0.5%にまで落ち込みました。
関西空港を拠点にする、ピーチ・アビエーションも国際線をすべて運休していましたが、25日、およそ7か月ぶりに台北便の運航を再開しました。
台湾との間の入国制限は先月緩和されましたが、搭乗した乗客はわずか15人と定員の10%足らずでした。
8か月ぶりに台北を訪れるという飲食店経営の日本人男性は、「行きたくても行けなかったのでうれしい。台湾のお客さんに会えるのが楽しみです」と話していました。
ピーチは、世界的に新型コロナの影響が続く中で、すぐに国際線の需要の回復は見込めないとしながらも、運航再開を印象づけ、需要の回復を喚起していきたいとしています。
ただ、ほかの路線の再開のめどはたっておらず、厳しい状況は続いています。
ピーチの三村京子 関西空港所長は、「便が戻ってきて非常に感慨深い。より安全安心にお客様を運ぶことを使命として取り組みたい」と話していました。

【台北便再開の戦略とは】。
かつて無い苦境が続く航空業界でどう生き残るか、航空各社は大きな岐路に立たされています。
親会社のANAホールディングスは、今年度1年間の最終的な損益が過去最大の5000億円規模の赤字となる見通しで、人員削減を進め、今後、需要が回復して国際線を再開する場合も羽田空港を優先させる方針です。
こうした中で子会社のピーチ・アビエーションが打ち出したのは、あえて「攻めの姿勢」をとることでした。
すぐに需要は見込めなくても、あえて国際線を再開させることで運航再開を強く印象づけ、需要を喚起したいというねらいです。
ただ、新型コロナの感染が落ち着き、政府による入国制限措置が緩和された台湾についても、観光客は除外されていて、LCCの躍進を支えてきた観光需要を取り込むことはまだできず、どう需要を回復させていくのか試練は続くとみられます。
ピーチは国内線についても、中部空港から新たに2つの路線を就航させることを決めました。
会社によりますと、厳しい状況の中でもGo Toトラベルの影響などで今月の国内線全体の搭乗率は7割近くまで回復し、今後、感染状況がさらに落ち着けば、需要を取り込めるとの見通しからです。
ただ、ことし3月期決算は94億円の赤字で、今後も厳しい状況が続くとみていて、コロナ禍での強気の姿勢が功を奏するかどうか注目されます。

【関空 国際線利用客99.5%減】。
新型コロナウイルスの影響で、ことし4月から先月までの上半期に関西空港を発着する国際線を利用した旅客の数は去年より99.5%減少し、およそ5万8000人にとどまっています。
国際線の旅客便発着数も、去年より97%と大幅に下回って、およそ2100回となり、国際線の出発ロビーは閑散とした状況が続いています。

クレジットソースリンク