東京や大阪など4都府県で新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令される中、ゴールデンウイーク(GW)が29日、始まった。例年、多くの人であふれるJR東京駅は人出は少ないものの、新幹線ホームには旅行や帰省のために短い列ができたり、土産物店に多くの人が出入りする姿が見られた。(西川正志、佐藤大、酒井翔平)

 北陸新幹線ホームでは、列車が到着するたびに乗降口付近に、スーツケースを持った家族連れや若いカップルが列をつくった。彼女(23)と2泊3日で金沢市へ旅行に行く会社員男性(25)は「日常生活でも普通に出社している。旅行しても感染リスクは変わらないと思う」と話し、「時短営業で普段は飲みにも行けないし、我慢ばかり。長期の休みぐらい遊びたい」と漏らした。

乗客らが行き交う東北や北陸方面行きの新幹線ホーム=JR東京駅で、いずれも29日

 JR東海や東日本によると、東海道新幹線の自由席の乗車率は、東京駅出発時点で最大60%で、10%以下もあった。東北、山形、上越、北陸新幹線自由席の乗車率は出発時点で5~30%だった。

 若者向けの飲食店や衣料品店が並ぶ原宿・竹下通りでは、大型店を除く店舗が営業を続けており、雨が降ったりやんだりのあいにくの天候にもかかわらず、多くの人出があった。

多くの人が行き交う原宿の竹下通り=東京都渋谷区で

 「いちごあめ」をほおばっていたいずれも16歳の2人組の女子高生=東京都大田区=は「緊急事態宣言で少し人出が減っているのではと思って来た。あんまり出掛けちゃいけないかとも思ったけど、商品に触れるごとに手を消毒するなどして気を付けている」と話した。

 娘(11)と息子(4つ)を連れて来ていた東京都中野区のパート従業員の女性(43)は「雨だと公園にも行けないし、商業施設は休み。屋内で発散できる場所もない」とGWの過ごし方が難しいと思案顔。衣料品店の50代の男性店員は「閑散としていた昨年のゴールデンウイークと比べると人は増えた」としつつ、「売り上げは戻っていない。『ゴール』が見えず、不安はいっぱいだ」と吐露した。

小雨が降り人影が少ない山下公園=横浜市中区で

 神奈川県では、横浜市など計9市に新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置が適用されている。人気の観光スポットの山下公園(横浜市中区)は人影はまばらだった。散歩に訪れた近所の男性(70)は「天候が良くなったら、飲酒や飲食をする人も出てくるのではないかと心配している」と話した。

クレジットソースリンク