令和2年5月29日知事会見記録

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開催日時

令和2年5月29日 10時30分から11時28分

会見記録

広聴広報課
 ただいまから記者会見を行います。本日は、知事からの発表はございません。

幹事社
 本日は、記者クラブを代表しての幹事社質問の用意はございません。各社から質問があればお願いします。

記者
 新型コロナウイルスに関してです。6月1日から県内の観光施設なり、公共交通機関の多くが再開されると、社会経済活動が改めて再び動き出すと思うのですけれども、これについての知事としての御所感と、県民の皆様に対するメッセージ等ございましたらお願いできますでしょうか。

知事
 これは、コロナ以前に戻るということではなくて、コロナ以前には実施していなかったような感染対策をきちんとやっていかなければならないということがあります。しかし、経済活動でも社会活動でも、感染対策をきちっとやることで、やりたいことがやれるようになっていくという、そういう段階でありますので、ぜひその場、その場での感染対策の工夫を凝らして、そして様々な活動をしてほしいと思います。

記者
 ありがとうございます。国の補正予算が閣議決定されまして、6月23日に県議会定例会の招集があると思うのですけれども、改めて、それ以前になるかどうかも含めて、経済雇用対策、これについてどのようなメニューというか、スキームを今の時点でお考えになっていらっしゃいますでしょうか。

知事
 補正予算で10兆円の予備費というのは、まさに空前絶後のことだと思います。そこには様々な自由度があると思いますので、積極的に活用できるように国に求めていきたいと思います。
 また、地方創生臨時交付金、過去の1兆円に加えて、さらに2兆円ありますので、これは地方自治体の創意工夫が求められるところでありまして、これもしっかり活用していきたいと思います。まずは、今までの収入の減少に対して、経済や雇用を支えていくということが第一ですけれども、これからの感染対策と社会経済活動の両立のため、そこには様々お金も必要になってきますので、そういったところも支援して、いわば未来への投資のような形でも進めていきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。今、未来への投資というお言葉がありましたけれども、具体的にイメージされているというものはございますでしょうか。

知事
 地方創生臨時交付金と名前がついているように、やはり末永く岩手に人が暮らして働いて、学んでいけるようにということを目的としている面もありますので、広く地方創生、人口減少対策とか、ゾーンごとの地域振興など、そういったことにも資するような形で進めていきたいと思います。ポイントは、「お互いに幸福を守り育てる」という岩手の県民計画の方向性にも沿うような形で活用したいと思います。

記者
 ありがとうございます。もう一点だけ、ちょっとコロナからは外れるのですけれども、北上川バレープロジェクトの関係で、盛岡市が御所ダムの水利権を県に移しますということで方針を固めたようなのですけれども、工業用水確保に大きな目処がついたと思われ、これについて知事としての御所感を伺ってもよろしいでしょうか。

知事
 川の水の使い方には、たくさんのルールがあって、担当同士の調整に時間もかかるわけですけれども、きちっと整理すべきところが整理できて、盛岡市から協力をいただけるようになったのは大変いいことだなと思っております。
 盛岡市さんのほうでも、用水の問題だけではなくて、広く北上川流域の地域振興のために盛岡市が果たす役割というのを考えて、岩手県と協力しながら地域振興を進めようという基本的なスタンスですので、県としても協力してやっていきたいと思います。

記者
 私も新型コロナの関係なのですけれども、先日、三陸鉄道とIGR銀河鉄道の東北鉄道協会が国や県に対して緊急要望していました。要は、公共交通という地域の足という事情を抱えているため、なかなか運休できないと。大幅な収入減になったとしても、やっぱり運行を続けなければいけないという、そういったジレンマを抱えている状況ですけれども、それで県は、具体的に支援の考えがあるのか、知事のお考えをお願いします。

知事
 通勤、通学、そして病院に通う地域の皆さんのために必要ですので、やはり存続させていくことが必要と考えています。観光が徐々に解禁されていきますから、まずは県内、そして東北という単位、さらには日本全体としての観光振興の中で、いろいろ収入を増やしていくこともやっていけるようになると考えていますけれども、やはり必要な支援はしなければならないと考えます。

記者
 それは、国のスキームも見た上で判断、国とセットで判断していくということですか。

知事
 存続の必要性ということは、まずありますので、あとは政策技術的なところで国のスキームを踏まえながらやっていくという格好になります。

記者
 あと、今おっしゃった観光についてなのですけれども、6月1日から順次、県内のほうでは観光を回していくということで、観光施設も6月1日からは再開しますが、ただ一方で、県民が循環するとおっしゃっていますが、なかなか果たして県民も出ていいのかどうかとジレンマもあるかなと、本当に行っていいのかという部分も、皆さん感染を恐れながら迷っている部分もあると思いますが、その辺りについてはいかがでしょうか。

知事
 東北各県は、この3週間、新たな感染者はゼロが続いています。検査で陽性となる人が3週間いなかったということは、そこから2週間遡って、大体5週間前から、もう感染している人がほとんどいない状態が東北では続いていますので、実はオール東北、東北全体として、今はかなり、今までにないくらい感染のリスクが低くなっていると言っていいと思います。ですから、そういった基本的なデータを基にしながら、県民の皆さんにもどんどん主体性を発揮していただいて、やりたいこと、やらなければならないこと、それは感染対策ですね、列車の車両に乗るときにも飛沫を浴びない、浴びさせないという対策を取れば、それはどんどん乗っていただいていいわけですので、大いに利用していただきたいと思います。

記者
 今時点で、例えば三鉄に乗って観光、県民向けにキャンペーンみたいなのというのは、今のところお考えはありますか。

知事
 三鉄だけではなくて、県内の観光については、6月1日から、止めていたキャンペーンを再開しますので、その中で三鉄の利用もPRしていきます。

記者
 それは、観光キャンペーンということでいいのですか。

知事
 そうです。観光キャンペーンを再開します。

記者
 新型コロナウイルス関係ですけれども、第2波への警戒についてお尋ねします。北九州市では、21人が新たに感染者として確認されるなど、各地で第2波の到来に備えなければならない状況だと思うのですけれども、岩手県では第2波に備えて、例えば休業要請ですとか、行動の自粛など、再要請の基準の検討というのはどのような状況なのか、検討状況を教えてください。

知事
 国の専門家会議が出している分析と提言の一番新しいものには、感染した日を推定してグラフにしたものが載っていまして、これは検査で陽性と分かった人の数のグラフと比べ、2週間過去にずれたようなグラフになっているのですけれども、4月の当初から既に感染者数はどんどん減っていって、そしてゴールデンウイークが始まる頃にはもう全国の感染者数というのは、極めて低い水準になっているのです。そういう意味では、アメリカやヨーロッパを中心とした海外から帰国した人が3月中に大勢いて、3月中の欧米からの帰国者から広まった波というより山ですけれども、大きな山は、4月に入ってから収束に入り、今はもう極めて低い状態になっているということで、感染者の大勢いる外国から大勢の人が日本に入ってくるということがない限り、そういう山というのはもうできないのだと思います。本当に大きい山でしたから、その日の陽性者の数でいけば、一時は600とか700までいっていたわけです。それが今や全国で20、30、ちょっと50近くなったりもしていますけれども、そういう状態がずっと続くのだと思います。
 そこで気をつけるべきことは、「ぶり返し」です。北九州で起きていることも、これはぶり返しと言っていいと思います。新しい波で新しい山ができる恐れというよりは、局地的なぶり返しがあちこちで起こるということは、これからずっと続いていくということだと思いますので、岩手県としても感染者が出ているところから来た人が、岩手で陽性と分かる、その人から感染が広がると、そこを警戒していればいいと考えています。これは、1月からずっと警戒してきていること、そしてその間の検査体制、医療体制はどんどん充実させてきていますので、この調子で警戒態勢を取っていけば、ぶり返しが岩手県内で起きても、そこには適切に対応できると考えます。

記者
 ということは、第2波というのは渡航の制限が緩和されない限りは、岩手県では基本的に起こらないから、第2波の警戒の何らかの基準はつくる必要はないということですか。

知事
 国の専門家会議が第1波として、武漢など中国からの観光客によってもたらされた山を第1波と言い、欧米からの帰国者によってもたらされた山を第2波と呼んでいて、感染者が大勢いるところから人がたくさん来るということが起きないようにしておけば、そういう波とか山とかというのは、できる理由がないですよね。
 ただ、ぶり返しは常に日本のどこで起きてもおかしくないので、我々が気をつけるべきはぶり返しです。ぶり返しを流行語大賞にしたいくらいで、波というのはやっぱり誤解を招きやすい表現、第2波、第3波、これからのことに第2波なんていうのは、誤解を招きやすい表現だと思います。ぶり返しということで、そこに対応していくことが大事です。
 何もしなければ、感染症は何十万人もの死をもたらすというのを専門家の人、北大の西浦教授が、言っていたと思いますけれども、ですから本当に何もしないで、適切に病院に入院してもらったり、周辺の人の検査をしないでいたりすれば、そこに山が生じて、日本がつくり出した波というものがそこにできる可能性が理屈の上ではあって、40万人亡くなるかもしれないとかいう話もあるわけですけれども、そういう極端なことが起きないようなことをちゃんとしておけば、ぶり返し対策ということでいいと思います。
 一方、ぶり返しということで、改めて岩手県内において感染者が1人出たときの対応とか、その1人から感染が広まっているときの対応、あるいは同時に2人とか3人とか感染者が出たときの対応などを、改めて県民の皆さんと共有しておく必要があると思いますので、そういう作業を、県における補正予算の準備などと並行して進めたいと思います。

記者
 ありがとうございました。あと、9月入学の関係なのですけれども、自民党では導入の先送りという方向で議論が進んでいますけれども、この点について知事の所感を教えていただけますか。

知事
 背景にあるのは、全国的に学校の再開が進んで、今の学年で学ぶべきことを、学年を半年延ばしてどうやるかということを考えるよりも、今日、そして明日、学校で学んでいくかということの方に全国的に関心が集中しているということだと思います。そして、来年3月までに、この学年で学ぶべきことを学ぶことは不可能ではないな、という感覚が教育の現場に広がっているのではないでしょうか。
 「少年老い易く学成り難し」、昔の表現ですから、子供たちというのはすぐ年を取ってしまい、学問を身につけるのは大変だと。その後、「一寸の光陰軽んずべからず」、もう一日一日、一瞬一瞬の時間を大切にしていこうと、そういう言葉があるわけですけれども、だんだんそういう感じになってきているのだと思います。

記者
 6月1日からの再開の部分について、今、色々なお話があったと思うのですけれども、あと今週末、土曜日、日曜日と5月がまだ残っていまして、その間、都道府県をまたいだ移動は自粛してほしいというようなことになっていると思います。この週末の過ごし方について、県民に向けて何かメッセージ、知事のお考えあれば教えてください。

知事
 明確に言えるのは、不要不急な旅行と不要不急な帰省については控えてほしいということです。裏を返すと、それ以外であれば、どんどんやっていただきたいということですけれども、何度も話していますように、せき止めていた水を一気に放流するような形で県境を越えた移動が起きますと、不測の事態というのでしょうか、感染リスクが生じる可能性がありますので、どんどんやれやれということは言えないと思っていますし、日本全体としてそうは言っていないわけですけれども、ただデータを見ると、今の東北地方は非常にリスクの低い状態になっていますので、この先、ぶり返しが東北で起きたりすることを考えれば、今かなりリスクが低い状態であるということは知っていただいた上で、それぞれ判断してほしいと思います。

記者
 ありがとうございます。それから、少し別の話になるのですけれども、高校生の高総体の代替大会、競技によってはやるものはあるかもしれないけれども、全体的にはやらないというふうな結論になりました。特に3年生で部活を引退している生徒等もいると思いますが、そういった生徒に対して、知事から何かメッセージがあれば教えてください。

知事
 1年生の頃から目指してきた目標、高総体というものが、全国大会、県大会が中止になるというのは、とても残念なことだと思います。その気持ちは、すごく共感するものがあります。
 一方、スポーツに打ち込むことで、様々自分を高めることができたと思うので、そこは大事にしてほしいなと思います。また、そういう自分を表現する場として、競技ごとの県大会というものが検討されているようですので、もしそれが実現するところがあれば、そこでベストを尽くしてほしいなと思いますし、たとえそういう場がなかったとしても、自分を高めてきた、そのことをきちんと自覚してほしいと思います。できれば指導されている方々は、様々な工夫をして、高総体そのものと別の形での生徒の頑張りを評価できるような工夫をしてほしいと思います。
 テレビで見たのですが、仙台育英高校野球部が選手の練習風景を動画にして、ユーチューブか何かに流していると。プロのスカウトの目に留まるもしれないと。運動部のクラブ活動は、進路との関係もありますので、そこで高総体中止ということが進路に関して著しく不利にならないように、指導に当たっている皆さんには工夫をしてほしいと思います。

記者
 観光についてなのですけれども、回復に長期的な目線が必要になるのかなと考えています。その中で、交流人口の増大とか、観光振興ということ以外での県の経済振興とか地域振興も考えていく必要があると思うのですけれども、今、何か知事のお考えがあれば教えてください。

知事
 感染対策の徹底というところに集中していただくことで、透明なついたてを導入することで、かなり自由に商売ができるとか、あとはマスクをつけていただいて、そしてなるべくしゃべらないようにすることで、大勢の人が集まることが可能になるとか、そういった感染対策に集中しながら、様々な商品やサービスをお客さんにどんどん提供していく、そういう流れができていくことを期待しています。
 感染対策と経済社会活動の両立ということなのですけれども、それをきちんとやっていくことで、改めて岩手のよさを、自然の豊かさとか歴史、文化とか、そして真面目な人たちがつくり出す商品やサービスというものをどんどん利用してもらうという流れができて、いわて県民計画に書かれているような目標に向かって進んでいくことができると考えています。

記者
 分かりました。先週の日本記者クラブでの広島県知事などとの合同記者会見についてなのですけれども、その中で岩手は、医療資源も少ないので、院内感染などが起きると大きな打撃になるというお話をされたかと思います。今、感染者がゼロであっても、既に県内で新型コロナウイルスの関係で何か影響が出ているものを把握されていたら教えてください。

知事
 医療現場は、常に、今来た患者さんが感染しているかもしれないということで、動線を分けるとか、マスク等の防護用具を身につけるとか、かなりの負担がそこに生じています。また、感染を警戒して患者さんの数が減っているというようなこともまたありますね。ですから、やはり簡単な検査のできる体制に対して、国が全国的にさらに増やしていくようなことをやっていくことで、そうした医療現場の負担というのはかなり減らすことができますので、予備費10兆円辺りにはそういうことを期待したいです。

記者
 簡単な検査というのは抗原検査のことですか。

知事
 そうですね、現場の医療関係者の負担を増やさないような形でどんどん検査ができるようなやり方です。

記者
 それから、地域外来・検査センターについてですが、既に運用が始まった地域もありますし、今準備している地域もあるかと思います。実際に開業医が自分のクリニックと検査センターを行き来することになると思うのですが、そういった場合の注意点とか配慮を求めたいことがあれば教えてください。

知事
 そこはお医者さん方が私より詳しいのではないかと思いますけれども、県の担当や保健所とも情報共有、意見交換などしながら、医療関係者自身の感染防止をきちっとやりながら任務遂行ができるようにやってもらえると考えています。

記者
 現在開設に向けて進めている地域については、開設をするようにこれからも求めていきたいということでよろしいですか。

知事
 そうですね、これはそういうことが進めば進むほど、医療現場の負担というものが全体として減っていきますし、また具合が悪い人の治療が、コロナ感染者の方はそれなりに、またそれ以外で熱が出たり、具合が悪い人たちもそれなりの診療というのがスムーズになっていきますので、どんどんやっていただきたいと期待しています。

記者
 岩手競馬について、新型コロナの関係でお聞きします。無観客の開催が9月末まで続いた場合、今年度、3億6,000万円の赤字の試算があるということで、今、無観客を続けている中で、いつの時点で解除するか、お客さんを入れていくかということが課題になっていく中で、前回の会見などでもできるだけ早く再開したいと言っていたと思うのですが、その後どのような考えになっていますでしょうか。

知事
 昨日、勝馬投票券場外発売所、いわゆる場外馬券売場の開き方についてのマニュアルが全国団体のほうでつくられまして、岩手競馬にもそれが届きました。まずは場外発売所の再開ということを、やり方が大体分かりましたので、あとはもう時間の問題と言っていいと思います。現在はいつから再開というのはまだ決まっていないのですけれども、まずは場外発売所の再開から始めていくという、そういう見通しです。

記者
 場外発売から再開ということで、それは具体的にいつ頃から再開していきたいというような考えですか。

知事
 まだマニュアルができたばかりですので、それを見ながらやらなければならないことを確認し、関係者で調整する中でいつから始められるというのが見えてくるでしょう。

記者
 JRAさんは6月、来月末まで無観客競馬を継続という発表がありますけれども、やはりそういう大きいところ、開催しているところの競馬場の考えとか、そういったものを参考にしながら岩手競馬も進めていくようなお考えですか。

知事
 そうですね、やり方というか、感染対策の内容というのは全国共通なのだと思うのですけれども、いつからやるかというタイミングの問題は、感染の広がり具合によりますので、東京よりは緩くていいのだと思うのです。ただ、競馬をやっている場所の再開の仕方については、いまだマニュアルがなく、やり方が全然見えてない状態なので、そういう意味ではいつからという時間の問題にはまだ全然なっていないところであります。

記者
 ただ、単年度収支の黒字が存続条件である以上、これ以上無観客を続けると非常にまずい状況になると思うのですが、その辺りの危機感についてお考えをお願いします。

知事
 そうですね、ネット発売の上昇で売上げ自体は去年より1.5倍に増えているけれども、手数料が増えるので、収益としては赤字になっているということは、やはりゆゆしきことと考えておりますので、現状を関係者一同、ファンの皆さんも含めて共有しながら、ではどうすればいいのかということを決めていきたいと思います。

記者
 県をまたいだ移動について、県の見解として15日の39県の緊急事態宣言が解除された際には、感染観察都道府県との往来については、特に自粛を求めなかったと思うのですが、緊急事態宣言の全面解除の際には、5月末までは都道府県をまたいだ移動を避けるよう要請したと思います。緩和と規制がちょっと行き来しているような状況が見られたと思うのですが、知事はどういうふうにお考えでしょうか。

知事
 今は、不要不急の観光や不要不急の規制は御遠慮くださいということです。そういう意味では、県境をまたいだ移動については、今質問にもあったようなタイミングで自粛を求めないというようになったわけですが、ただその頃から一度にどっと動き始めてはよくないということも付け加えていました。一度にどっと動かないように、ということをより具体的にはどういう基準でというときに、不要不急の観光や不要不急の帰省というのを控えてもらえば、全体として移動が急激にどっと増えるようにはならないだろうから、そういう中で県境をまたいだ移動をしてもらえばいいという、そういう基本的な考え方ややってほしいことについては変更はありません。

記者
 ありがとうございます。改めて、また来週から県民にどのように行動してほしいか教えていただけますか。

知事
 感染対策と社会経済活動の両立ということで、それぞれ暮らしや仕事や学びの場、観光のようなそういう場も含めてそれぞれの場面で、「飛沫を浴びない、浴びさせない」という工夫をしながらそういった活動をどんどん進めてほしい、と言いたいと思います。

記者
 観光面の再開について伺いたいのですけれども、多くの観光施設で6月1日からまた営業が再開される。一方で、さんさ踊りとか大きなイベントなどはもう中止が決定しています。岩手のそういうイベントや観光施設というのは、県内や東北のお客さんだけでなく、東京だったりほかの地域、また外国からのお客さんの数も少なくないと理解しているのですが、今おっしゃった段階的に経済を再開させるという中で、観光業というのは、正常に再開できるというふうにお考えでしょうか。

知事
 コロナ以前に戻るということはできないと思っておりまして、先ほど、ぶり返しに気をつけるように、ぶり返しを警戒すべきということを言いましたが、このぶり返しの可能性というのは今のように外国との行き来をほとんど止めていてもまだしばらく続くでしょうし、そしてしばらく続く中で、そろそろ外国との行き来を再開していこうという話になって、徐々に外国との行き来がまた再開されていくと、それ以降、さらにぶり返しへの警戒というのは続けていかなければならないわけなので、よく言われていることですが、ワクチンや特効薬が確立するまでは、コロナ以前と同じようなやり方には戻せないので、感染対策と両立するような観光産業の形を工夫していかなければなりません。

記者
 ありがとうございます。すみません、トピックが変わりまして、先ほどの医療の質問でも1つ伺いたかったのですけれども、旧発熱外来というか、地域外来が今各地で順調に進めていらっしゃるところだとは思うのですが、一方で先週のアンケートの結果で、県内の開業医への通院者数が約8割減っているという結果が出ております。いわゆるコロナによる受診控えだと言われているのですけれども、感染外来が順次できていけば元に戻るというよりも、もっと性急な死活問題かと思うのですが、知事のお考えを聞いてよろしいでしょうか。

知事
 東北全体でこの3週間、新規感染者ゼロが続いている状況を踏まえて、やはり必要な受診は受けてほしいと思います。受診控えというのが病気を深刻化させて、より長期的な治療や入院が必要になっていくという恐れがありますので、やはり具合が悪いのに受診控えというのは、しないようにしてほしいですし、また健診もそうですね、健康診断など様々な検診、予防注射の接種などもきちっとやってほしいです。

記者
 新しい生活様式の導入についてお伺いいたします。6月1日から県外からの往来者も徐々に増えていくという中で、県内の、特に飲食店を中心とした事業者さんが席を広く開けたりという形で営業を再開しています。こうした協力、県民の協力という部分について、知事の所感をまずお伺いしたいです。

知事
 今までやったことないことをやろうというのだから、本当に大変だと思います。休業していたり、あとお客さんの側が外出自粛をしていた頃に比べると、心理的には楽になるかもしれないのですけれども、手間暇というのはより大変になっていくわけでありまして、そこは県としてもしっかり支援しなければならないと考えています。一定時間に扱うお客さんが減ることでの減収ですとか、透明なついたてを導入する、オンラインの設備を導入する等でお金がかかる部分、そういったところは県でもしっかり支援していくように、国や市町村もそれぞれ工夫しているところですが、連携しながら支援していきますので、ぜひそういう努力と工夫を続けてほしいと思います。

記者
 その支援という部分でお伺いしたいのですが、例えば、京都府では新しい生活様式の導入のために買ったものだったり、最大で10万円までを負担するというような支援策も出しています。今後どういうような支援を想定していらっしゃるのかというのをお伺いしたいです。

知事
 今ある制度、今までに用意された制度からも使えるものはあるのですけれども、今、県もそれぞれの担当が関係団体や市町村と連携しながら現場の状況を把握しているところであり、そこで感染対策の必要性と、あと収益の状況などを把握しながら、国の第2次補正予算にも、それも踏まえた新しい予算、事業を今それぞれの担当で検討しているところです。

記者
 観光について少し話戻りますが、お伺いします。これまで県ではインバウンドの誘致にかなり力を入れてこられた面があると思います。先ほどのお答えの中で、コロナ以前に戻ることはできないというお話がありましたが、インバウンドの誘致を押し出してきた、その計画の見直しであるとか、そこを考えていらっしゃるかということ、考えていれば、どう変えるかについて教えてください。

知事
 基本的には目指す方向性としては、国境を越えて、人が自由に行き来することでお互い発展していくというのは、やはり目指す姿でありますので、そういう目標を変えたりはしないと、いわて県民計画のレベルでこれを変更するということは、今は考えていません。様々な数値目標については、それが少なくとも今年度分などについては非現実的になっていくところではありましょうが、一方で、どういう数字に変更すれば現実的になるかというのを見極めるのも難しい段階ですので、運用上はそうした目標にこだわらずにやれることをやるということで、今まで岩手が関係をつくってきた大連市とか、雲南省とか、あと遼寧省もそうですね、上海の経済界もそうです、そうしたところとコロナ対策関係のお見舞いとかやりとりとかは盛んにやっておりますので、そういうことでお互いの信頼関係をより深めながら、感染状況を見ながらインバウンド観光を復活させられるときには、いわゆるV字回復を目指すような方向で進んでいきたいと思います。

記者
 ありがとうございます。何となく排他的な雰囲気が広がっているような気がするのですが、基本的にはそういうインバウンドを誘致していく方向は変わらないということですね。

知事
 そうですね、困ったときにはお互い様ですし、感染症というのはわざと引き起こしているわけではないですから、感染症の拡大が始まった武漢とか、中国とか、そういったところを、ことさらに他の国や地域と差別してはならないと考えています。重症化したときの苦しみとか、感染があったときの本人や周りの人たちの不安とか、これはもう国境を越えて、民族、国籍を越えて、やっぱり同じ人間共通のものなのだという、そういう当たり前の真実を原点にして、違う県の人に対する態度はもちろんですが、違う国の人に対する態度も同じ自分自身やその周りの人たちに対する姿勢と基本的には同じようにしていただきたいと改めてお願いしたいと思います。

記者
 先ほど出た国の補正予算の件で私もお尋ねします。補正予算の中身については、先ほど知事もおっしゃいましたし、予備費をはじめそれぞれの中身に関しては評価が高いようです。課題があるとすれば、専門家の方からすると、スピード感だということでした。そのスピード感ということで言うと、県は6月23日に定例会を招集されることを決めておりますが、スピード感という点で、県でさらに補正予算を検討する際に、定例会の提案でタイミングとしてはいいのか、それとも必要であればスピード感という点から、早く臨時会等を開く考えがあるか、今の段階で教えていただければと思います。

知事
 今言われているスピードの問題は、既に決まっていること、既に給付すると決めた給付金が手元に来るのが遅いとか、審査のプロセスが遅いとかというところでありましょうから、そこはまず、運用上、今努力すべきことだと思います。追加的な部分については、緊急事態宣言終了後のそれぞれの暮らしや仕事の現場、学びの現場の状況を踏まえて、つくっていく必要があり、改めてそういう現場を見直しながらつくっていく必要があって、今その作業に入ったばかりですので、いつの段階で次の補正予算案ができるという、定例会以前にその必要性が出るというようなことについては、今はまだ、全然ない状況です。

記者
 分かりました。ありがとうございます。あともう一点だけ、コロナ以外で、先日民放のリアリティ番組に出演していた女性が急逝されました。その中で、SNSにおける誹謗中傷が原因ではないかということに報道がされています。そうした中、国会で情報の開示請求の在り方等に関する法整備の議論についても話題になっています。SNSを駆使されている知事として、今回のこの動き、法整備に関してどのように今お考えか教えてください。

知事
 SNSも広く匿名性を認める、ツイッターとはそういうものですけれども、匿名なしのフェイスブックとかですか、きちっとお互いの身元を明らかにして交流するようなものとか、そういうすみ分けができてきていて、それぞれの特性に応じた使い方をしていく必要があるのだと思います。トランプ大統領がSNS規制大統領令のようなものを出しましたが、ああいう権力の介入は極力ないほうがいいですよね。個別事例に応じて、明らかに名誉毀損とか、あるいは脅迫、あと暴力になることもあるのだと思いますよ、余りに衝撃的な言葉であって、その人の心が大きく傷ついてというようなのは暴力、パワハラとかDVとかの定義などとも関係していますけれども、言葉だけでも暴力にはなり得ると思うので、そういう犯罪を、きちんと取り締まるということがまず先だと思います。ネットワークサービスの在り方自体に、規制をかけるというのはよほど慎重にしたほうがいいと思います。

記者
 一部の法整備に関する議論を巡っては監視社会が強まるのではないかということでした。今知事のおっしゃったようなお話の趣旨は、そういう監視社会に道を開くようなことへの危険性に対する懸念というふうに受け取っていいものでしょうか。

知事
 そうですね、特に芸術的な分野などについては、多くの人がまゆをひそめるようなものであっても、それがとても価値があるということはありますからね。インターネットサービス自体に広く網をかけた規制のやり方をすると、人類の可能性が引き出されるかもしれない部分が抑圧されてしまう可能性があり、やはり好ましくないのだと思います。

広聴広報課
 以上をもちまして、記者会見を終わります。 

次回記者会見

次の知事定例記者会見は6月15日(月曜日)の予定です。

留意事項:コロナウイルス感染者発生状況等により変更する場合があります。

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