プロジェクトの拠点としての活用が想定される浦戸諸島開発総合センター

 宮城県塩釜市は、浦戸諸島の活性化を目指す「浦戸再生プロジェクト」で総合的なマネジメントを担うイノベーションマネジャーに、創業支援や自治体と連携した地方創生事業を手掛ける「MAKOTO WILL」(マコトウィル、仙台市)を選んだ。地域課題の分析や事業計画の策定、課題解決に向けた企業マッチングといった業務を委託。プロジェクトが本格的に動きだす。

 選定に当たっては公募型プロポーザル方式で5月に事業者を募集。県内外の3事業者が企画提案書を提出した。選定委員会は企画案の説明や聞き取りを踏まえ、マコトウィルを代表事業者とする4社の共同提案を最も高く評価した。
 マコトウィルのほかの3社は、地方創生事業や観光プロモーションを手掛けるVISIT東北(丸森町)、訪日外国人旅行者(インバウンド)の誘客事業を展開するライフブリッジ(仙台市)、NTTドコモ。
 選定委は各社のノウハウや強みを生かす実施体制のほか、それぞれのネットワークを基に課題解決に向けた民間事業者とのマッチングが期待できること、新しい技術を活用した提案内容の具体性などを評価した。
 市は既に、庁内関係課の職員らでつくる三つのプロジェクトチーム(PT)を発足させた。各5人で構成し、島民の生活を支える施策の展開、産業や観光の振興、浦戸に適用される法規制対策に取り組む。
 イノベーションマネジャーとPTは9月以降、浦戸の区長らに生活の困りごとや課題の聞き取りを実施。課題解決に向けた技術を持つ企業の発掘や選定に取り掛かる。先駆的な技術を使った実証実験も計画する。
 浦戸諸島の有人4島(桂島、野々島、寒風沢島、朴島)の7月末の人口は311。ピーク時の7分の1で、高齢化率は70%を超える。市民総務部理事の佐藤俊幸政策課長は「島民が住み続け、活気を生み出すために最先端の技術でどんなサポートができるか検討を進めたい」と話した。



浦戸諸島開発総合センター(中央左)がある野々島。活性化計画が本格化する=2020年11月

[浦戸再生プロジェクト]浦戸諸島が抱える人口減や高齢化の進展、なりわいの担い手不足といった課題の解決を目指し、市が2020年度に創設した。部局横断の三つのプロジェクトチーム「今の暮らしを支える」「島のポテンシャルを生かす」「法規制対策」を中心に、ICT(情報通信技術)の導入や民間事業者の新規参入促進、開発行為の規制緩和などに取り組む。野々島の浦戸諸島開発総合センターには、各事業のハブとなる拠点を設ける。

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