機内外で“ハワイ感”を演出。機内ではチーフパーサーのあいさつに拍手も

FLYING HONUによる遊覧飛行を提案した佐藤さん親子(左)と工藤さん親子(右)

 先述の井上氏のあいさつに、今回の遊覧飛行は消費者からの提案で実現したものとあったが、EメールでANAに提案した佐藤さん親子、工藤さん親子が報道陣のインタビューに応えた。両名とも、きっかけは、旅客、貨物を乗せず、整備を回避するために6月22日に成田発着のフェリーフライトが行なわれたことを各社の報道(関連記事「ANAのエアバス A380型機『フライング・ホヌ』が約3か月ぶりに空へ。成田空港発着で26分間フライト」)で知ったことで、それなら旅客を乗せてはどうかと提案したという。

 両家族ともFLYING HONUには初搭乗で、子供2人は「広く、乗り心地がよかった」と感想を話した。

ANAセールス株式会社 国内旅行事業部 事業サポート部 大森いづみ氏

 その提案を実現し、チャーターフライトのツアーとして企画したANAセールス 国内旅行事業部 事業サポート部の大森いづみ氏は、「コロナ禍のなかで夏休みが短かったり、海外旅行に行けなかったりするお客さまに、短い遊覧飛行のなかでハワイ感をどれだけ出せるか。また、安心してツアーに参加いただけるように、感染防止対策を徹底しながら、いかに楽しんでいただけるイベント内容にしていくかを考えながら企画した」と、ツアー内容を決めていくうえでのポイントを紹介。

 ファーストクラス5万円といった価格については、「短い夏休みの楽しい思い出作りの一つとしてご家族連れに参加いただきたいのと、遠方のお客さまにも気軽にご参加いただきたいと考えて価格を設定した」と話した。

 また、今回は定員の約150倍と申し込みが殺到した格好になったが、「先ほどお客さまをお見送りしたときに、また2回目をやってほしいとおしゃっていただいたので、2回目、3回目ができるよう、企画などは考えていきたい。成田発着だけでなく、できるところで実施することを考えていきたい」と、さらなる実施の可能性も示唆した。

全日本空輸株式会社 客室センター 客室乗務三部 佐々木笑巳氏

全日本空輸株式会社 オペレーション品質推進部 渡部佳哉子氏

 チャーターフライトに乗務したCA(客室乗務員)2名もインタビューに応じた。機内では、搭乗時にハワイアンミュージックを流したほか、ドリンクサービスでハワイ路線限定のパイナップルジュース、オリジナルカクテル「ザ・バーテンダー・モヒート(グリーンモヒート)」などを提供。安全ビデオもFLYING HONU限定のものを使用するなどハワイ感を演出。

 さらに、機長のあいさつも「アロハ!」から始まり、ハワイの現地時間を盛り込むなどの内容だったという。インタビューに応じたANA客室センター オペレーション品質推進部の渡部佳哉子氏は「事前のブリーフィングでも『ワクワク感をクルー一同伝えていこう』と話したので、そういったアナウンスにつながったのではないかと思う」といった背景も紹介した。

 また、到着時のチーフパーサーのあいさつでは、参加者から元気な気持ちをもらったことへの感謝の言葉を述べたうえで、「またハワイでお会いしましょう」とあいさつを締め、乗客から拍手が送られたという。2階席で乗務していたANA客室センター 客室乗務三部の佐々木笑巳氏は「拍手が沸き起こってちょっと涙が……」とそのときの感動を語った。

 今回のフライトに乗務した感想として、渡部氏は「お客さまが楽しんでくださっている姿を見てうれしく思った。お子さまからは今日が夏休み最後の思い出になったというお声も頂戴し、短い時間だったが、なかなか飛行機にお乗りいただけない昨今の状況下では、今回の機会がお客さまにとって楽しい、ワクワクしたフライトになったのではないかと感じている」とコメント。

 佐々木氏は、「このプロジェクト自体がANAグループにしかできない日本を元気にする企画ということで、お客さまのアイディアからプランが誕生し、そこから企画実現までに尽力した関係スタッフの気持ちを胸に乗務した。また、日本を元気にするというより、私たちANAスタッフはじめ、クルー全員が、お客さまの笑顔で元気にしていただけたような気がしていて、感動で一杯のフライトだった」と感謝の言葉を述べた。

機内の様子。水泳の瀬戸大也選手からのビデオメッセージが流れ、瀬戸選手サイン入りグッズがあたる抽選会が開かれたという(写真提供:ANA)


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