東京ロケーションボックスは今年で設立20周年

映画やドラマの中で登場するロケ地といえば、作品のファンが足を運ぶ“聖地巡礼”によって、近年はこれまで以上に注目を集めている。映像作品を観ていて「作品の舞台に行ってみたいなあ…」と思ったことは、一度や二度はあるはずだ。そんなロケ撮影を支えている組織「東京ロケーションボックス」をご存知だろうか?

東京ロケーションボックスは、東京都での映画やドラマの撮影をサポートする組織
東京ロケーションボックスは、東京都での映画やドラマの撮影をサポートする組織

東京ロケーションボックスは、公共施設、民間施設、映像事業者、関連業者、地域の人々との協力によって、東京での映画やドラマなどの円滑なロケ撮影をサポートする組織。具体的には、ロケ地の情報提供、案内、調整をはじめ、警察、消防等の関係機関や施設管理者に対する撮影許可手続きの方法、ロケの立ち会いや都内区市町村のロケ支援窓口の紹介など、ロケ探しから撮影当日までのサポートを様々な形でおこなっている。

東京ロケーションボックスは、警察など関係機関の撮影許可手続きもおこなっている(「S.W.A.T. シーズン3」)
東京ロケーションボックスは、警察など関係機関の撮影許可手続きもおこなっている(「S.W.A.T. シーズン3」)[c]2019 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios Inc. All Rights Reserved.

例えば、1970年代の海外ドラマ「特別狙撃隊S.W.A.T.」をリブートした人気ドラマ「S.W.A.T.」のシーズン3、第13話「液体らしく」では東京が舞台となっており、その撮影を支援。警察署、地方自治体の協力を得て、白バイなどの劇用車が複数台並び、空撮のヘリコプターも使用するほど大規模なものとなった都民広場での撮影のほか、秋葉原などでのロケ撮影を成功させた。

「S.W.A.T.」は「特別狙撃隊S.W.A.T.」をリブートしたアメリカの人気ドラマ
「S.W.A.T.」は「特別狙撃隊S.W.A.T.」をリブートしたアメリカの人気ドラマ[c]2019 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios Inc. All Rights Reserved.

また、映像作品を通して、東京の魅力を国内外に広く発信することで観光振興に努めると共に、ロケ撮影を活用して地域の活性化を図ることも、東京ロケーションボックスの目的の一つ。ホームページで支援した作品を紹介したり、イベントを開催するといった情報発信もおこなっている。

原作同様に下北沢の町を中心にロケがおこなわれた(『劇場』)
原作同様に下北沢の町を中心にロケがおこなわれた(『劇場』)[c]2020「劇場」製作委員会

例えば、又吉直樹による恋愛小説を山崎賢人主演で映画化した『劇場』(公開中/配信中)。売れない劇団の演出家と彼を支える女性の恋を描いたこの作品では、原作の舞台になっている下北沢を中心にロケが行われると、その後、世田谷区と協力し、本作のテーマである“恋”を切り口に、ロケ地と文学にまつわる地域情報が載った「下北沢Love Storyマップ feat.映画『劇場』」を制作した。

【写真を見る】世田谷区と協力し制作された『劇場』のロケ地マップ
【写真を見る】世田谷区と協力し制作された『劇場』のロケ地マップ[c]2020「劇場」製作委員会

そんな東京ロケーションボックスはロケ撮影協力施設を募集中。これは無料で登録できるものであり、映画やドラマに企業名が載ることで得られるPR効果や、施設使用料、立会い費用等を設定すれば、ロケ受入が収益事業としての活用も期待ができる。登録されているロケ地は映像作品でも使用されることが多くファンから愛される場所になっており、そのことによる地域の活性化や映像文化の発展への貢献もメリットとして挙げることができる。

一方、映像を制作する側は、ホームページに設置されている「ロケ地検索」という機能を使用することで、具体的な場所はもちろん、学校、公園、オフィスなどのシチュエーション、さらに有料、無料などの使用条件から簡単にロケ地を簡単に探すことが可能。東京ロケーションボックスの協力のもと、少ない労力で理想のロケ地を見つけることができる。

ロケ地を探す側と提供する側の双方をつなぎ、メリットをもたらしている東京ロケーションボックス。
この団体に興味を持ったという人は、まずはこれまでの支援作品を観て、そのロケ地に注目してほしい。

文/トライワークス

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