■コスモスイニシア<8844>の事業概要

3. ソリューション事業
ソリューション事業では、投資用不動産保有者に対し、同社グループや大和ハウスグループと連携した、不動産活用に関するソリューションサービスをワンストップで提供している。商品・サービスメニューは、賃貸マンション「コスモリード」や「コスモグラシア」、賃貸オフィスビル「リードシー」などの販売を行う投資用不動産等、マンションやオフィスビルの転貸などを行う不動産賃貸管理等、一棟投資用マンションや事業用地を始めとした土地・建物の仲介や、不動産に関するコンサルティングなど不動産仲介その他である。ソリューション事業に占める売上高構成比(2020年3月期)は、投資用不動産等65%、不動産賃貸管理等33%、不動産仲介その他2%となっている。

投資用不動産等では、デザイン性の高い賃貸マンションや賃貸ビル、商業施設を同社が開発することに加え、都心部など需要の高いエリアで、築古の賃貸マンションや賃貸ビルを一棟丸ごとデザイン性や機能の高い物件にリノベーションし、安定した利回りの見込める不動産として再生し、投資家向けに販売している。数億円から十数億円の投資用不動産を取得し、同社の持つあらゆるノウハウを使って不動産価値を高めて販売するこの事業は、事業拡大の成長ドライバーとなっている。

近年、同社の共同出資型不動産「セレサージュ」が人気となっている。数十億円規模の都心好立地不動産の所有権を小口化し、1,000万円からの投資を可能にする投資用商品である。代官山、表参道に続いて第3号プロジェクト「セレサージュ中目黒」も完売するなど、積極的な展開を進めている。また、中古物件の再生と職住近接を実現する、レンタルオフィスプロジェクトの第2号「MID POINT大塚」が「MID POINT目黒不動前」に引き続き開業した。こうした不動産価値の向上につながる商品やサービスの開発も継続して進めている。このように、同社のソリューション事業のメニューはますます豊富になっており、どのような物件もどのような顧客の要望も、ワンストップで解決することができる。

また、同社は長きにわたって賃貸管理を行っており、住宅の賃貸管理戸数は10,000戸以上に上る。不動産賃貸管理等では、オーナー所有のマンションを同社が借り受け、入居者に転貸している。このためオーナーは賃借人の募集、契約、引渡、更新手続きや入居中のトラブル対応といった複雑な業務から解放され、一括借上げで賃料収入も安定する。まさにオーナーにとって利便性の高い価値あるサービスと言える。同社にとっても、物件保有を伴わないため事業リスクが限定され、業績が着実に積み上がる仕組みになっている。

暮らすように滞在する「MIMARU」
4. 宿泊事業
宿泊事業は、2020年3月期にセグメント分けされた新しい事業で、新築マンションの開発や建築のノウハウを活かし、都市部の宿泊施設としてはまだ事例が少ない“暮らすように滞在する”ことが可能な「MIMARU」の開発・運営を行っている。都市部や観光地などにアクセスしやすい立地にあり、4名以上のファミリーやグループが自宅と変わらない暮らし方ができ、多国籍の従業員が観光や飲食、買い物に関するサポートをしている。キッチンやダイニングスペースが備わった広い客室で、ゆったりと落ち着いて自宅のようにくつろぐことができることをコンセプトとしている。現在、東京、京都に15施設を開業している※。

※新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年6月末現在11施設を休業

「MIMARU」は、このように日本には珍しいタイプのホテルだが、トリップアドバイザー(株)の「インバウンドレポート」で「外国人が選ぶ日本のホテルランキング」TOP20に3施設がランクインするなど訪日外国人旅行者に好評で、立ち上がりは非常に順調に推移した。また、ポケモンやデザイナーとのコラボレーションした客室を用意するなど、様々な取り組みを行っている。しかしながら、新型コロナウイルスの影響で2020年2月以降は、稼働率が低下し、一部施設を休業などの対策を取る必要が生じている。中長期トレンドとして内外の長期滞在需要は増える傾向にあると予測されていることから、今後の巻き返しが期待される。

デザイン設計・施工技術が高評価
5. 工事事業
工事事業では、(株)コスモスモアが、マンションギャラリーの設営や新築マンションのインテリアオプションの販売、オフィスの移転改修、スチールハウスの建設といった住環境やオフィス環境に対し、デザインや設計・施工、そして「デザイン+α」の付加価値を提供している。現在、働き方改革に則したデザインや施工によりオフィス価値を最大化するオフィス改修を強化しているほか、スポーツ施設や店舗、アミューズメント施設など多様な施設の設計・工事に参入するなど、業容を徐々に拡大している。2020年になって既に3作品が海外アワードを受賞するなど、デザインも高い評価を受けている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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