飲食店に「センキョ割」への参加を呼び掛ける今池陸晃さん(右)=6月26日、立川市で

 選挙で投票すれば、飲食店などで割引サービスなどを受けられる「センキョ割」。若者の政治への関心を高めることを目的に国政選挙や地方選挙のたびに全国に拡大しているイベントだが、新型コロナウイルスで経済活動にさまざまな影響が出ているだけに、都知事選では客を呼び込む起爆剤としての期待も高い。都外の観光地も参加する。

 センキョ割は、二〇一二年の衆院選時にさいたま市内の四店舗で始まった。学生ら有志が運営し、昨年七月の参院選では全国で約二千五百の店や企業が参加するなど各地に波及している。

 都知事選でのサービス提供期間は五〜十九日。投票済証明書や投票所の看板と一緒に写る写真を参加店で提示すると、割引などが受けられる。店は無料で参加でき、サービス内容も店側が決める。

 「センキョ割、ご存じですか?」。六月終わり、立川市のJR立川駅近くで、国立市に住む慶応大一年の今池陸晃さん(18)が、仲間と共にセンキョ割への参加を飲食店などに売り込んでいた。

 都知事選に向け、六月下旬から都内の繁華街を回り始めたが、過去に参加した既存店から「コロナでそれどころじゃない」と厳しい反応を示されたことも。一方、休業で減った客を取り戻そうと参加する新規店も多く、「地域活性につながる意義を感じた」と話す。

 勧誘を受けた立川市のカフェのスタッフ、寺岡耀さん(29)は「コロナで売り上げが半分に落ち込んだ。センキョ割がお客さんが来るきっかけになるかもしれない」と前向きに応じた。

 運営側によると、今回は都内で二百店舗以上が参加する。昨年の参院選時と同程度だが、都知事選にもかかわらず神奈川・箱根の温泉施設など十店舗以上も参加することになった。箱根湯本駅近くの土産物店「まるきや」の岩本誠さん(35)は「コロナで観光客がかなり減った。東京の若い人を呼び、箱根をまた元気にしたい」と話した。


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