【上海=白山泉】2日午前9時半(日本時間同10時半)ごろ、台湾東部・花蓮県のトンネルを走行していた特急列車「タロコ(太魯閣)号」が線路上の工事用作業車と衝突し、脱線した。台湾メディアによると、一部の車両は大破し、運転士を含む少なくとも50人が死亡、約150人が負傷した。日本台湾交流協会台北事務所によると、50代男性と20代女性の日本人親子が軽傷を負ったが、手当てを受け、既に病院を離れた。

2日、台湾東部・花蓮県で脱線事故を起こした特急列車から救助される人たち(hsnews.com.tw提供・AP)

 現場では消防などが救出活動を行っているがトンネル内での作業は難航。死傷者は増える恐れがある。

◆4連休始まったばかりで8両編成ほぼ満員

 現地メディアによると、観光地に向かう8両編成の列車はほぼ満員で、立っていた人を含め観光客ら約500人を乗せていた。台湾では同日から4連休が始まったばかりだった。

 現場では、列車がトンネル内に差しかかった際、斜面から線路に滑り落ちてきた作業車と衝突。作業員が作業車のブレーキをかけ忘れていた可能性があるという。先頭車両はトンネル内の壁にぶつかって大破し、2~4両目の車両も大きく変形した。

◆乗客ら列車の天井を歩いて脱出

 台湾メディアによると、多くの乗客は列車の天井を歩いてトンネルから外に逃げ出した。車内から避難した人は「大きな衝撃音がしたと思ったら車内が真っ暗になった。気が付いたときには意識を失っている人や亡くなっている人がいた」と話した。

 タロコ号は2007年に運行を開始した。首都台北を起点に台湾の東部と西部を結ぶ特急列車。沿線には人気の景勝地、太魯閣渓谷などがある。山あいを走るため、減速せずに車体を傾けてカーブを通過できる「振り子式車両」が導入されている。

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