9割が凍結した袋田の滝=大子町で

 冷え込みが厳しくなる中、日本三名瀑(めいばく)の一つ袋田の滝(大子町)で、滝が凍る「氷瀑(ひょうばく)」が現れている。十日時点で九割が凍り、全面凍結すれば、二〇一二年以来、九年ぶりになる。観光誘客の目玉と期待される一方、新型コロナウイルスの感染拡大で、対策の徹底が必要になっている。東京と神奈川、千葉、埼玉の一都三県に、緊急事態宣言が再発令され初めての日曜、現地を歩いた。 (松村真一郎)

 十日は天候にも恵まれ、午前中から、多くの観光客が氷瀑を見に訪れていた。発券所では、感染者が発生した場合に利用者に通知される県独自のシステム「いばらきアマビエちゃん」の登録や、検温などが一人一人に呼び掛けられ、長蛇の列ができていた。

 観瀑台では、ほとんど流れがなくなり凍り付いた高さ百二十メートルの滝を前に、観光客が夢中で写真を撮っていた。栃木県芳賀町から夫婦で来た岡田秀夫さん(68)は「屋外の観光地なので来た。感染しないように、店での食事は控えたい」と気を引き締めた。

 親子四人で訪れたつくば市の会社員男性(32)は「出掛ける時は、日帰りで行ける屋外の観光地を選んでいる」と語った。

 昨シーズンは暖冬の影響で、袋田の滝の氷瀑は、最も進んだ時でも六割程度にとどまった。今年に入り、大子町で最低気温が氷点下五度以下になる日が多く、厳しい冷え込みが続いた結果、凍結が進んだ。この寒さが継続すれば、久々の全面凍結への期待もかかる。

 だが、新型コロナの感染拡大が、観光に暗い影を落とす。町観光商工課の江尻邦彦課長補佐は「昨年はあまり凍らなかったので、全面凍結で観光誘客につなげたいと思っていたところ、感染が再び拡大してしまい残念。対策を取りながら、通常通り営業したい」と話した。


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