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 今年は地方への帰省が難しく、旅にも出かけにくいので、東京都内でも楽しめる温泉やホテルステイをご案内します。

 ご存じですか、東京は大温泉地帯なんです。手足を五センチ沈めれば全く見えなくなるほど真っ黒な、黒湯の愛称で親しまれる温泉が湧いています。黒湯は大田区蒲田駅周辺の温泉銭湯で体験できます。人気の老舗銭湯「改正湯」=写真<1>=では黒湯の他に高濃度炭酸泉にも入ることができます。

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 一方、二〇一四年に掘削された千代田区の大手町温泉は琥珀(こはく)色をした濃厚な強塩化物泉。その温泉を引くのが「星のや東京」。オフィス街のど真ん中にある日本旅館「星のや東京」では、玄関で靴を脱ぐと館内は畳敷きですので素足で歩けます。最上階には星が眺められる露天風呂=同<2>=があります。食塩泉は入浴中に肌に塩の膜を張るので、保温保湿が抜群です。

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 その「星のや東京」はバリアフリー対応の旅館でもあります。通常の玄関ではなく、サブエントランスから傾斜がゆるやかなスロープ=同<3>=を経て館内に入っていきますが、ここで畳を傷めない専用の車いすに乗り換えます。エレベーターでバリアフリー対応の部屋「百合」=同<4>=へ。客室はフラットで、中央には背もたれがヒバ製の畳ソファが置かれていますが、重たくないので移動も容易。車いすのまま利用しやすいテーブルも設置できますので、あらかじめ予約の際に相談してみてください。

 夕食は免疫力を高める発酵食品をふんだんに使ったフレンチをいただけます。

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 コロナ対策は万全です。星野リゾートの「最高水準のコロナ対策宣言」に基づき、玄関先で検温し、チェックインはお部屋で。スタッフと接するラウンジには、飛沫(ひまつ)対策用のアクリル板を設置。客室には手指消毒液が置かれてあります。

 宿泊者限定ですが大手町から日本橋界隈(かいわい)、東京駅前を駆け抜ける六十分間の人力車体験=同<5>=ができます。爽快の一言。

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 「ご乗車の際には座席に座りやすいよう、二段の踏み台を常備しています。安全にご乗車いただくために、喜んでサポートいたします。車いすをご利用のお客さまには、たたんだ車いすを人力車の背面にロープで固定させて安全に走行します。経験豊かな俥夫(しゃふ)が対応いたします」(人力車のえびす屋浅草店の平恒信さん)

 遠出しなくとも、旅気分は十分に味わえます。

◆データ

<改正湯> 〒144 0051 東京都大田区西蒲田5丁目10−5 改正ビル1F。電03(3731)7078。営業時間15〜24時、定休日は金曜。大人470円 手ぶらでセット220円(シャンプー、リンス、石けん、歯ブラシ、タオル付き)もある。

<星のや東京> 〒100 0004 東京都千代田区大手町1丁目9−1。電0570(073)066(星のや総合予約)。1部屋8万4000円〜。人力車体験60分コース2万5910円(2人乗車可能)。


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