今年一年よくがんばった自分へのご褒美に、この冬はどこか遠くへ出かけませんか? アウトドアに、社寺巡りに、南の島に。それぞれ個性的な体験ができる滞在先を、星野リゾートの施設の中から五つ選んでみました。(文:ライター・渡部麻衣子)
■春夏秋冬、季節ごとの星野リゾートおすすめ記事
・春に行きたい宿5選
・夏休みに行きたい宿5選
・子どもの自由研究に役立つ、アクティビティー10選
・秋に行きたい温泉宿5選
・秋の味覚を楽しむレストラン・ラウンジ6選
・冬に行きたい宿5選
・冬の女子旅にオススメの宿5選
星野リゾートとは?
星野リゾートは、高級感あるホテルや温泉旅館、都市型観光ホテルなどを運営するホテルグループで、国内外に五つのサブブランド「星のや」「リゾナーレ」「界」「OMO」「BEB」を中心に宿泊施設を展開。これらのブランド以外の宿泊施設や日帰り施設もあり、様々な旅のニーズに応えています。
「星のや」は「日本発のラグジュアリーホテル」、「リゾナーレ」は「豊富なアクティビティーをそなえる西洋型リゾート」、「界」は「心地よい和にこだわった上質な温泉旅館」、「OMO」は「街を楽しみ尽くす観光客のためのホテル」、「BEB」は「仲間とルーズに過ごすホテル」を標榜(ひょうぼう)。いずれの宿泊施設もその土地ならではの魅力を発信しながら、宿泊者をもてなしてくれます。
1.あえて真冬にグランピング「星のや富士」(山梨県)
冬の狩猟肉アペリティフタイム。星のや富士
赤々と燃える炎を囲んで暖をとったり、森の木立の間に張られた“空中テント”から瞬く星を眺めたり。翌朝は森へ薪拾いに出かけ、自ら起こした火でコーヒーをいれる――。

空中テント。星のや富士

たき火でコーヒー。星のや富士
グラマラス(魅惑的な)+キャンプ=グランピングという造語の通り、アウトドアが苦手という人でも、自然の中で快適に過ごせるのが、日本のグランピングリゾートの先駆けとして知られる「星のや富士」。
真冬にアウトドアとは酔狂な、と思う人もいるかもしれません。でも、たき火の暖かさは冬が一番実感できます。空気が澄んで星がよく見えるのも冬。そして、脂肪がほどよく落ちたヘルシーなジビエを味わえるのも冬。星野リゾートによると、昨冬の宿泊者の満足度もほぼ100%に迫る勢いだったそうで、むしろ冬こそグランピングはオススメなんです。
『冬の狩猟肉ディナー』は森の中のダイニングでいただくのですが、そこはさすが、グランピング。コタツ席だから寒さはほとんど気になりません。

フォレストキッチンのこたつ。星のや富士
アペリティフタイムには、コタツ席を離れてたき火のそばへ。鴨(カモ)つみれと季節の野菜を煮込んだ“猟師鍋”を味わったり、メインディッシュに使う鹿(シカ)肉を自らいぶして下準備をしたりと、アウトドア気分もしっかり満喫できます。

冬の狩猟肉ディナー“猟師鍋”。星のや富士

冬の狩猟肉料理イメージ。星のや富士
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■星野リゾート 星のや富士(https://hoshinoya.com/fuji/)
河口湖を望む山の斜面にある、日本初のグランピングリゾート。『冬の狩猟肉ディナー』(1人1万5000円、税・サービス料・宿泊代別。前日までに要予約)の提供は、12月1日~2020年3月15日まで。ウイスキーで香り付けしたカマンベールチーズを丸々ひとつ鉄製の小さなフライパンで熱し、グリルした野菜やソーセージを絡ませながら食べる“焼きチーズフォンデュ”や、干しきのこと鹿肉の炊き込みごはんなどが味わえる。
宿泊は、一室あたり6万7000円から(税・サービス料・食事代別)。▲トップへ戻る
2.冬限定の巨大迷路「奥入瀬渓流ホテル」(青森県)

『冬の八甲田 大自然迷路』イメージ。奥入瀬渓流ホテル
右を向いても左を向いても、前も後ろも一面真っ白。雪原で、地図とコンパスだけを頼りにゴールを目指す『冬の八甲田 大自然迷路』は、特別豪雪地帯に指定されている十和田八幡平国立公園内にある「奥入瀬渓流ホテル」がこの冬から始めた新しいアクティビティーです。
迷路のコースは、当日の天候や参加者のニーズに合わせて設定。直線距離にすると1~2キロほどですが、起伏に富んだ地形は深い雪で覆われ、視界も木々にさえぎられるので、攻略は結構大変です。

ガイドヘルプ。奥入瀬渓流ホテル
といっても、サポートも充実しているのでご安心を。事前に地図の読み方やコンパスの使い方のレクチャーを受けられる上、ヘルプカードを提示すれば、つかず離れずの距離で見守っているガイドさんがヒントはもちろん、温かいお茶やお菓子まで出してくれます。
ちなみに、スノーブーツやコートなどの防寒着は借りられるので、雪山装備を持っていく必要もありません。

『氷瀑ライトアップツアー』の様子。奥入瀬渓流ホテル
■星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル(https://www.oirase-keiryuu.jp/)
奥入瀬渓流沿いに建つ唯一のリゾートホテル。全長約14キロの奥入瀬渓流には14本の滝が点在し、冬は様々な形の氷瀑(ひょうばく)を見ることができる。宿泊者限定の『氷瀑ライトアップツアー』も開催。
『冬の八甲田 大自然迷路』(1人1万2000円。税・宿泊代別)は、2020年1月10日~2月28日まで。1日1組限定、最大8人まで。1週間前までにホームページから予約を。宿泊は1人2万円から(1泊2食付き、2名1室利用時。税別)。▲トップへ戻る
3.農家の冬に親しむ「リゾナーレ那須」(栃木県)

ハーブティー、イメージ。リゾナーレ那須
栃木県北部・那須岳の山裾、標高約500メートルの場所に11月にオープンしたばかりの「リゾナーレ那須」は、日本初の“アグリツーリズモリゾート”。イタリア語の“アグリクルトゥーラ(農業)”と“ツーリズモ(観光)”を掛け合わせた造語で、その土地ならではの農業体験や自然体験、文化交流を楽しめます。

朝食イメージ。リゾナーレ那須
一般に農業体験というと収穫体験を指すことが多いのですが、「リゾナーレ那須」ではそうではなく、春夏秋冬、季節に応じた農作業を行うため、冬は当然畑仕事はお休み。代わりに、農家の冬支度や冬ならではの作業が体験できます。
子どもたちに人気なのは、ネット遊具やボールプールがあるアクティビティー施設「POKO POKO」。もう少し季節が進むと、降り積もった雪を使った遊びもできるそうです。

アクティビティー施設「POKO POKO」。リゾナーレ那須

「POKO POKO」ネット遊具。リゾナーレ那須
12月1日~25日はクリスマスイベントを開催。夕方になると、「POKO POKO」前の広場に軽トラックに乗った“農家サンタ”が現れて、荷台のプレゼントを配って回ります。
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■星野リゾート リゾナーレ那須(https://risonare.com/nasu/)
約4万2000坪の広大な敷地に、宿泊棟、農作業を体験できる「アグリガーデン」、大人も子どもも楽しめるアクティビティーを提供する施設「POKO POKO」、野菜を使ったメニューが味わえる二つのレストランが点在している。
宿泊は、1人2万1000円から(1泊朝食付き、2名1室利用時。税別)。▲トップへ戻る
4.七つの厄払い体験「界 日光」(栃木県)

大浴場露天風呂。界 日光
冠雪した日光連山が中禅寺湖の水面に映る絶景を客室から眺められる温泉宿「界 日光」には、七つの厄払い体験ができる宿泊プラン『日光厄払いステイ』があります。
1)魔除(よ)けの意味がある“麻の葉”の模様がデザインされた「厄払いルーム」に宿泊
2)栃木の伝統工芸「鹿沼組子」を使って厄除けアクセサリーを作る
3)日光の社寺参拝時の正式なはきもの「御免下駄(げた)」を借りる
4)日光山中禅寺 立木観音にお参り。写経を体験
5)同寺大黒天堂で特別加持祈祷(かじきとう)
6)二荒山神社 中宮祠で厄払いの祈祷。お札・お守りの授与
7)同社境内奥の“幸福の森”で、自分で皿に「厄」と書いて投げ割る「カワラケ割り」をする
……と、これだけやったらもう2020年は悪いことなんて起こらないような気がします。

厄払いルーム、イメージ。界 日光

写経イメージ。界 日光

加持祈祷イメージ。界 日光

二荒山神社、お守り。界 日光
二つの社寺も宿から徒歩圏内ですが、日本三名瀑の一つ、華厳の滝も歩いて10分ほどの距離。冬は細い小滝が凍り、滝全体が青く輝く“ブルーアイス”と呼ばれる光景が見られるそうなので、ぜひ足を伸ばしてみてください。
■星野リゾート 界 日光(https://kai-ryokan.jp/nikko/)
中禅寺湖のほとりにある静かな宿。宿泊プラン『日光厄払いステイ』は、1人3万5000円から(1泊2食付き、2名1室利用時。税別)。12月1日~2020年2月29日まで(除外日あり。社寺の都合による変更の可能性も)。一日一組(2人まで)限定。
12月~2020年3月末まで、東京駅と宿を結ぶ無料送迎バスを運行(除外日あり。2日前までに要予約)。▲トップへ戻る
5.冬こそ沖縄の離島へ「星のや竹富島」(沖縄県)

施設全景。星のや竹富島
ブルブルと震えない冬を過ごしたいと思ったら、冬でも平均気温18度の竹富島へ!
沖縄には夏に行くというイメージが強いですが、冬になると観光客がグッと少なくなるぶん、穏やかな気候の中でゆったりとした時間が過ごせます。一年を通して温暖な気候は海産物や農産物にとっても天国で、高い海水温で育った車エビは甘みが強くなり、芋やハーブもすくすくおいしく育ちます。

施設内の畑。星のや竹富島
「星のや竹富島」では、島ならではの“テロワール(その生産物の品質を左右する、生産地の特性)”が感じられる冬限定の料理コンセプト『島テロワール』のディナーコースを今年も提供しています。
昨年好評だった芋やエビを使ったメニューは残しつつ、今年は島の人たちから“命草(ぬちぐさ)”と呼ばれて親しまれているハーブ類を使った新メニューが登場。
メインの「牛フィレ肉 パン包み焼き 命草のベアルネーズと共に」は、フーチバ(ヨモギ)や長命草を練りこんだパンで牛フィレ肉を包んで、ゆっくり低温で焼き上げます。フーチバの風味がふんわりお肉を包む、香り豊かな一品です。
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「牛フィレ肉 パン包み焼き 命草のベアルネーズと共に」。星のや竹富島
■星野リゾート 星のや竹富島(https://hoshinoya.com/taketomijima/)
沖縄県・竹富島の東に位置する、琉球赤瓦の滞在型リゾート。冬限定の料理コンセプト『島テロワール』ディナーコースは、1人1万2000円から(税・サービス料別)。予約サイトにて、夕食付宿泊プランを選択。12月1日~2020年3月10日まで(除外日あり。メニューや食材の産地は仕入れ状況により変更の可能性も)。▲トップへ戻る
(写真=すべて星野リゾート提供のイメージ。情報は2019年12月時点。詳細は上記の各ホームページをご確認ください)
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