フロリダのフィッシャーアイランド。

Katie Warren/Business Insider

マイアミ・ヘラルドは4月13日、マイアミ沖に浮かぶ島で、アメリカで最も高級な別荘地の一つであるフィッシャーアイランドが、新型コロナウイルスの抗体検査キットを大量にマイアミ大学ヘルスシステムより購入したと報じた。マイアミ・ヘラルドによると、検査キットはフィッシャーアイランドの住民とそのスタッフのために使われる。

フィッシャーアイランドでは30のコンドミニアムにおよそ800世帯が暮らし、400人以上の従業員が雇用されている。住民の平均収入は220万ドル(約2億3500万円)で、不動産価格の中央値は約300万ドル(約3億2000万円)だ。

フィッシャーアイランドでの検査は、パンデミックで浮き彫りになる格差を思い出させるだけでなく、島が属するマイアミデイド郡で行われる検査プログラムを牽引するためでもあるという。郡のプログラムは4月3日から始まったもので、郡全域で無作為に750人を検査し、新型コロナウイルスがどれだけ広域に拡散しているかを調査する試みだ。

しかし、フィッシャーアイランドの計画はまったく違うものだ。これはBusiness Insiderが入手し、ユーヘルス・フィッシャーアイランド(UHealth Fisher Island)のエリザベス・グレイグ(Elizabeth Greig)院長が署名した、島民向けの4月7日付の書簡で述べられている。グレイグ院長は、BusinessInsiderが求めたコメントには回答せず、問題になっている彼女が書いた書簡について肯定も否定もしなかった。

「我々は公共衛生に関する取り組みにおいて異なる役割がある。それは、世界の他の地域と異なり、ほぼ閉鎖された環境で感染がどのように広がるかを監視することと、早い段階で頻繁に検査を行うことが病気の経過を変えられるかを明らかにすることだ」と、グレイグ院長は記している。

「これこそが、我々がランダムなサンプリングによる検査ではなく、島全体で検査を行う理由だ」

その書簡によると、大規模検査の予行演習が4月7日に実施され、島の住民と島で働く人が最初に検査を行うと記されている。抗体検査は指先での少量の血液で行われ、結果は約10分でわかる。

書簡によると、住民の検査は建物ごとに行われる計画で、それぞれ検査を行う日時について連絡を受ける。検査を断ることも可能で、書簡には検査は完全に任意であると記されている。

フロリダ州保健局の新型コロナウイルス感染マップによると、フィッシャーアイランドから5件から9件の新型コロナウイルスの感染例が出ている。マイアミデイド郡の感染者は7400人以上、フロリダ州では2万1000人だ。

フィッシャーアイランドに検査キットを提供したユーヘルスの広報、リサ・ウォーリー(Lisa Worley)は、BusinessInsiderの取材に対してメールで次のように述べた。

「マイアミデイド郡で出た最初の新型コロナウイルス感染症例の1つがフィッシャーアイランドのもので、島民の半数以上は60歳以上であり、大多数が北東部から帰ってきた人だ。検査キットのリクエストを受けた際、これらの内容を考慮した」

また、メールでは次のように述べられていた。

「現在、検査システムは、多くのリクエストを受けてプロセスを改良中だ。フィッシャーアイランドが新型コロナウイルスの抗体検査キットを入手したことで、特定のコミュニティが優遇されるという印象を与えた可能性があることは認識している」

[原文:Here’s how the richest ZIP code in the US — a private island off the coast of Miami — intends to administer coronavirus antibody tests to all of its residents]

(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)

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