東京人形町に「泊まれる茶室」をコンセプトにした新しい茶室型デザインホテルが誕生しました。その名は「hotel zen tokyo」。開業からまだ8か月でありながら、Airbnb への掲載したこともあり外国人旅行者を中心に多くのお客様に利用されています。

その仕掛人は、数々のCM企画を担当した元電通コピーライターで、同社退職後にハーバード大学デザイン大学院で都市計画を学んだ異色の建築家。

ホテル業界での経験はほとんどない状態ながら、どのようにして hotel zen tokyo を人気ホテルに育て上げたのか、その裏側について仕掛け人の株式会社SEN 代表取締役 各務氏に話を伺いました。

 

「泊まれる茶室」がコンセプトのデザインホテル「hotel zen tokyo」

hotel zen tokyo は、茶人たちが理想の茶室空間とした「市中の山居」をモチーフに、「泊まれる茶室」をコンセプトにしたデザインカプセルホテルです。

2015 年から 2017 年まで米国で都市計画の修士号を取るために留学しました。その際の研究で感じた一番の都市問題は、世界中の大都市における地価の上昇、またそれに伴うホテルプライスと家賃の上昇でした。家賃が上昇すると郊外に住まわざるを得ません。結果、二次的に過剰な通勤ラッシュや大渋滞の発生という問題を抱えていました。

そのような問題に対して、住んでいる部屋を狭くしながらも豊かな空間を作ることで、マンハッタンのような大都市の中心に住み続けられないか、という仮説を考えていました。

狭くても豊かな空間の代表例として研究していたのが日本の漫画喫茶です。インターネットやシャワーが利用できて、フルリクライニングでリラックスしながら漫画も読める。これほど充実していながら1泊2千円で泊まれるこの空間は「未来の都市の暮らし」の一つになると感じていました。

日本固有の極小でも豊かな空間を研究を続ける中で、その一番のオリジン(起源)にあるのが、千利休のお茶室にあることがわかったのです。

茶室をモチーフにした禅の空間をホテルにすることで、狭くても豊かな空間を創れるのでは、という思いから「泊まれる茶室」というコンセプトの次世代型カプセルホテル hotel zen tokyo が誕生しました。

 

なぜ人形町を hotel zen tokyo の場所に選んだのですか

特に、空港や主要エリアへのアクセスを重視しました。人形町駅は、成田空港や羽田空港とも浅草線1本で行くことができるという利便性に加えて、T-CAT(東京シティエアターミナル)があり、バスでも成田空港と羽田空港に行くことができます。また、日比谷線を利用すれば、銀座、六本木、築地、上野、秋葉原までどこでも1本。

人形町とホテルから近い水天宮前駅には半蔵門線が通っており、最も人気な観光スポットと言える渋谷まで直通で行けるのが魅力的でした。

その上、タクシーであれば4~5分で東京駅の八重洲口に到着できるところです。京都に旅行される方は荷物が多くタクシーでの移動が好まれます。東京駅が近いという点も魅力的に感じました。

立地とともに重要視したのが、街の風土や文化的な側面です。人形町は江戸の情緒が残っており、街の飲食店にも老舗の店も多いという理由で選びました。

 

なぜホテルを開業しようとお考えになったのですか

大学で建築を学ぶ中で、建築家の多くは建物を作って終わりという人が大半であることを知りました。しかし実際は、建物やホテルは、建てたあとに住人や宿泊客が街と一緒に 100 年、200 年と生き続けるものです。建てた後の住人とのコミュニケーションまでもデザインできる建築家を志望していました。

その後、電通にてコピーライターとして言葉と映像を使ってコミュニケーションの仕方を実践し、2017 年にハーバード大学デザイン大学院にて都市デザイン学修士課程修了しました。

ホテルの「泊まる」という動詞は、見方をかえれば、「1日暮らす」とも言えます。ホテルの体験を通じて都市の新しい暮らし方のショーケースができないかと思いホテルの立ち上げを決心しました。

その後、2018 年に株式会社SENを創業して 2019 年 3 月に hotel zen tokyo をオープンするに至っています。

 

ホテル業界は、初めてだったのでしょうか

はい、ホテル業界は全くの未経験でしたので、ホテルを立ち上げると言ってもどのように進めて行けばよいか最初は全然分かりませんでした。

そこで、創業メンバーとともにホテル業界に詳しい人、ありとあらゆる人にインタビューや情報交換を重ね、リネン交換はどこに頼んだらよいか、シフトはどのように組んだら良いのか、決済の仕組みはどのように作ればよいのか、といった疑問を一つ一つ解決しながらオペレーションを組んでいきました。

hotel zen tokyo は 78 部屋あるホテルですが、現在はワンオペーレーションで運営しています。24時間1人で回すオペレーションの開発には特に時間がかかりました。

 

ホテル開業からの手ごたえとは

hotel zen tokyo は、20 ~ 30 代の単身者や、同性の友人とグループで旅行に来る方をターゲットにしたホテルですが、実際に想定したお客様に多く利用されています。

元々は、日本を訪れる外国人向けに作ったホテルではあるものの、外国人旅行者が日本に来るのは人生で何回もあるわけではないため、リピーターを増やすという観点では全体の3割程は日本人にもご利用していただきたいと考えていました。

人形町は東京駅や都内の主要エリアに行きやすいロケーションであることから、観光目的で訪れる外国人旅行者と、出張目的で訪れる日本人どちらからも好評です。

 

宿泊施設の運営において気を付けている点とは

ベッドの質や水回りの清潔さなど、宿泊施設として基本的なファンダメンタルをきちんと磨いていくこと、そしてお客様の声に耳を傾けることを大事にしています。

お客様の中には、予約する際、hotel zen tokyo は従来のカプセルホテルと同様、天井が低く、2段に重なっていると勘違いしている人が多いということがわかりました。そんなゲストからの声を参考に、Airbnb のリスティングの写真にあえて人を入れた写真を利用することで、天井が高いということをわかりやすくするなどの工夫しています。

 

Airbnb に掲載した理由とは

hotel zen tokyo は「泊まれる茶室」をテーマにしたコンセプトホテルですので、いつもと違った空間に泊まりたいと考えるゲストにご興味を持っていただいていると考えております。

Airbnb の利用者は、従来のホテルとは違った民泊のような宿泊体験を探している方が多く、そのような特別な時間を大切にされている方に来ていただけると思い掲載しました。

Airbnb からの宿泊予約は非常に多く、海外の方、特にアジア圏の方からの予約が多いです。多くの予約が入るため、私たちとしましても非常に助かっています。

 

他の予約サイトとは異なる、Airbnb の良いところ

他の宿泊予約サイトとは異なり、Airbnb ではメッセージ機能を通じてゲストとコミュニケーションを取ることができます。

事前にメッセージでやり取りしていると初めてホテルに来た方でも、すでに信頼関係が構築されていて、親近感を抱くことができるところは非常に良いと思いました。

hotel zen tokyo は簡易宿所であるため、部屋にカギを付けることができません。

そのような点を疑問に感じたゲストに対して、メッセージで回答して不安を事前に払拭できるところは、とても心強いプラットフォームだと思います。Airbnb を利用していて特に不満に感じることはありません。

 

Airbnbとは

Airbnb(エアービーアンドビー)は、世界 191 の国と地域で 700 万件以上の宿泊先と4 万件以上のオリジナリティ溢れる体験を掲載している世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームです。

日本でも広がっている民泊をはじめ、アパートやヴィラから城やツリーハウスにいたるまで、何百万というユニークな宿泊先を探すことができるのが特徴です。

Airbnb は創業以来通算5億人以上が利用しているサービスで 世界 62 言語に対応し 40億人以上の旅行者をおもてなしすることができます。

ぜひこの機会にAirbnbへの掲載を検討してみてはいかがでしょうか?

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